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[プレミアリーグEAST]柏U-18ルーキー田村が初ゴール、“実質”デビュー戦は「緊張を抑えていたんですけど…」

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初ゴールを決めた柏レイソルU-18のMF田村蒼生(1年)

[4.22 高円宮杯プレミアリーグEAST第3節 柏U-18 2-3 清水ユース 柏人工芝]

 “実質”デビュー戦となったルーキーがチームの全2得点に絡んだ。柏レイソルU-18MF田村蒼生(1年)はプレミアリーグEAST第3節の清水ユース戦、2列目中央のポジションで初先発。鋭いターンで先制点をお膳立てすると、後半には高校年代での初ゴールも記録し、大きな存在感を放っていた。

「最初は緊張を抑えていたんですけど、円陣の前くらいから急に来ました……」(田村)。そんな苦笑いを見せたのも、無理はない。プレミアリーグEASTでの出場は開幕戦に続いて2試合目だが、前回は後半アディショナルタイムの数分間のみ。「ボールに触りたいなと思って1回触ったんですけど、ファウルしちゃったんで(苦笑)。ワンプレーだけでした」

 だが、ここまで1勝1敗で迎えた第3節、山中真監督は1年生をスタメンに抜擢した。主力選手のコンディション不良もあり、成長への期待を込めた起用だったというが、「良いモノを持っている」(山中監督)と素質は認識。DF杉井颯主将(3年)からも「練習から1年生とは思えないようなプレーをしている」と信頼を寄せられているようだ。

 そんな16歳は前半28分、さっそく得点に絡んだ。敵陣右サイドでボールを受けると、清水DF監物拓歩(3年)のプレッシャーを確認してクイックターン。「監物選手が出てきたのが見えたので、素早く出した」(田村)というパスにFW細谷真大(2年)が抜け出すと、クロスからFW森海渡(3年)の得点が生まれた。

 さらに1-2で迎えた後半19分には、記念すべき初ゴールも生み出した。右サイドを突破した細谷のクロスに対し、ニアに走り込んでのワンタッチゴール。「クロスが上がるかと思って中に入ったけど、上がらずに止まったので……」(田村)と動き直しも光った得点だった。

 ところが、直後の後半20分には交代の指示。「ゴールで喜んでいた時だったので、『あれ?』と。ちょっと悔しかったですね(笑)」。もっとも、シーズンはまだ始まったばかり。得点以外の場面でも、鋭いミドルパスや判断の速いポジショニングが目立った1年生MFには、そう遠くない未来に次のチャンスが回ってくるであろう。

 山中監督は試合後、「緊張もしただろうし、プレミアリーグという舞台で『少しできた』という感覚はあるはず」と目を細めつつ、「まだ守備の面や、ビルドアップに関わるプレーに課題がある」と指摘。「これからも現状に満足せず、サッカーと向き合っていってほしい」と甘やかさない姿勢を示した。

 一方の田村も、その認識は共有している。自身のプレーについては「点に絡めたのは大きいけど、真ん中でのプレーにミスがあった。連携も含めて改善していきたいです」と課題を見つめると、「ゴールは決められたけど、アシストを5つくらいしたい」と目標を設定。「まだまだ上を目指していきます」と決意を述べていた。

(取材・文 竹内達也)
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