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ポルトガルで飛躍の1年過ごした中島翔哉、“想定外”もあったが「すごく良いチームでプレーできた」

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ポルティモネンセに所属する日本代表FW中島翔哉

 先日帰国したポルティモネンセ日本代表FW中島翔哉が16日、神奈川県内で囲み取材に応じ、ポルトガルでの1年間を振り返り、来月に控えるロシアW杯への思いを語った。

 昨夏、FC東京からポルティモネンセに期限付き移籍を果たし、ポルトガルに戦いの場を移すと、瞬く間に定位置を確保。出場3試合目となったリーグ戦フェイレンセ戦で移籍後初得点を含む2ゴールを叩き込むと、その後もゴールに絡みに絡み、29試合10得点12アシストと破格の数字を残す。結果、国内の強豪クラブであるポルト、ベンフィカ、スポルティング、そしてドルトムントやシュツットガルトなど国外の有力クラブからも興味を示される存在となった。

 充実したシーズンを過ごし、「ポルトガルでプレーして、すごく楽しかった。成長もできたと思うし、すごく良いチームで1年間プレーできて良かった」と笑顔を見せると、「チームに合流して1試合目から出られたのは想定外だったし、アシスト数がゴール数よりも多くなるとは、まったく思っていなかった。チームメイト、監督の助けがあって、こういう結果を出せたと思うし、ポルティモネンセのスタイルは自分のスタイルに合っていると思った」と自身の力だけでなく、仲間のサポートがあったからこその結果だと強調した。

「日本にいたときから、欧州でプレーできるように準備してきた。ドリブルとかパスとか、攻撃的な部分は通用するし、自信を持ってやれれば良いプレーができる」。特大のインパクトを残すと、今月14日にはポルティモネンセへの完全移籍が発表された。

 そして、ポルトガルで成長の速度を速めた中島は、3月のベルギー遠征でA代表に初招集される。「本当にA代表でプレーできる喜びを感じて、楽しくプレーすることだけを考えていた」という中で、マリ戦の後半15分にピッチへと送り出されると、同アディショナルタイムに史上30人目となるA代表デビュー戦での初ゴールをマーク。続くウクライナ戦でも後半34分から出場機会を得ると、好機に顔を出すなど存在感を示した。

 W杯メンバー入りに向けてアピールに成功した。しかし、当時チームを率いていたバヒド・ハリルホジッチ前監督は解任され、本大会では西野朗新監督が指揮を執ることになり、「監督が代わったこともあるし、日本にはたくさん良い選手がいるので、誰が選ばれるかは分からない」と表情を引き締める。

 30日に行われるロシアW杯に向けたガーナ戦のメンバー発表が2日後に迫っており、「選ばれたら自分のできるプレーを全力でやるだけ」と覚悟を語りつつ、「個人的には楽しくプレーして、日本の力になりたい」と自分らしさを発揮してチームの力になりたいと意気込んだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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