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[MOM2516]阪南大高FW和田育(3年)_勝ち点1もたらす同点弾。広島で学び、さらに進化を

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後半30分、阪南大高FW和田育が同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.27 総体大阪府予選決勝リーグ第1戦 履正社高 1-1 阪南大高 J-GREEN堺S1]

 今年2月から“史上最速選手”育成を目指すプレミアムクリニック、「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」を受講しているFW和田育主将(3年)が阪南大高に勝ち点1をもたらした。

  0-1の後半30分、阪南大高は右クロスをファーサイドのMF中村陽紀(2年)が頭で折り返す。これをゴールに背を向けた状態で受けた和田がターンしながら右前方へ持ち込むと、そのまま右足シュートをゴールへ突き刺した。

 後半終了5分前に決めた値千金の一撃。チームを救った和田だが、その直後に右クロスから決定機を決められなかったことが心残りのようだ。「苦しい状況の中で決められたんですけれども、もう一本ダイビングヘッドのシーンがあった。あれを決められるようになりたい」。2点目のチャンスがあっただけに、FWとして満足はしていなかった。

 それでも本人は「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」でG大阪MF倉田秋やNIKE ACADEMY TOKYOのコーチ陣から学んだことで、よりスピードを活かすことができていると感じている。

「サイドのところで(相手の前に)潜るところとか結構活かせていると思う。そういうところをもっと活かしていくこと。でも、肩の力が抜けきれずに(腕の振りが)硬くなっているので、そういうところを改善していきたい」と、学んだことをより自分のものにしてプレーしていくことを誓っていた。

 快足ストライカーを対戦相手は警戒。その中でもゴールを決め続けることができるか。和田は大阪府予選決勝リーグ第2節(6月2日)と第3節(6月3日)を前に、他の高校生にはできないような貴重な経験。5月28日と29日、「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」のクリニック最終回としてJ1首位・サンフレッチェ広島の練習にしている。

 練習参加初日となった28日は、緊張のスタート。5対2のボール回しではミスが目立つなど足りないものを実感しながらだったが、それでも中断期間でハードなトレーニングを再開させている広島で何かを得ようとしている。池田誠剛フィジカルコーチからアドバイスを受けて長く走れる能力の必要性、睡眠、食事の大事さを再確認し、居残り練習ではクロスからシュートを打ち続けていた。

「プロの環境でできるんで、寄せの速さを学んで、ファーストタッチが下手なんでそういうところを盗んでいきたいです。失うものは何もないと思うので自分からどんどんプレーしていきたいと思っています」。残り1日、自分に足りないもの、より自身の特長であるスピードや決定力を活かすために必要なものを学んでチームに持ち帰る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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