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[MOM2590]昌平MF渋屋航平(3年)_「9番の似合う選手」へ。攻守で存在感放ち、決勝点!

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後半30分、昌平高MF渋屋航平が決勝ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.9 総体3回戦 札幌大谷高 2-3 昌平高 鈴鹿]

「9番が似合う選手」になってきた。昌平高のMF渋屋航平(3年)は昨年、2年生ながら10番を背負っていた180cmの長身アタッカー。狭い局面でも独力でこじ開ける巧さと献身性を備えるMFは、背番号を「9」に代えて迎えた今年のインターハイでまた違う持ち味を発揮している。

 この日の前半はトップ下の位置でボールに多く絡み、ドリブル、ショートコンビネーションで最終ラインを突破しようとした。だが、プレスバックが速く、連係して守る札幌大谷から得点を奪うことができない。

 渋屋の繰り返し仕掛ける姿勢と守備面での健闘があったが、チームは後半6分までに2点ビハインドを負う展開に。前半30分には渋屋とともに攻撃の軸であるFW森田翔(3年)が負傷交代するアクシデントもあった。

 だが、「森田には声を掛けられて、『頼んだぞ』とか言われたのでだいぶ大きかった」と渋屋。DFに寄せられても簡単には倒れず、ボールを失わない渋屋やMF原田虹輝(3年)、FW大和海里(2年)が中心となって攻める昌平はセットプレー2発で同点に追いつく。

 そして後半30分、右サイドでの崩しからSB吉田航(3年)がラストパス。ニアで大和がDFを引きつけると、後方から走り込んだ渋屋が右足ダイレクトでのシュートをゴールネットに突き刺した。

「吉田から『来るな』、という感じがあった。『フカすかな』というのがあったけれど落ち着いて(右足の)面に当てられて、蹴った瞬間『入った』と思いました。応援の方に走ろうと」と振り返る渋屋は、この日も気温30度超えの暑さの中で大応援を繰り広げていたチームメートたちの下へ走り寄って、決勝点の喜びを分かち合った。

「9番」は昨年のエースで、大宮入りしたFW佐相壱明から受け継いだものだ。当初、佐相から「あまり似合わない」と言われたそうだが、渋屋は勝負どころでゴールを連発していた先輩のような「9番らしい選手になること」を目指している。

「去年は佐相くんがいた。今年は佐相くんの9番を背負っているわけですし、試合を決定づけるようなプレーを。佐相くんのように身体を張ったり、点を取ったりするのが自分のやるべきことだと思う。もっと改善してもっと得点できるようにしたい」

 中足骨を骨折し、3か月ピッチから離れていた間に肉体強化、体幹強化し、競り合いでの強さが増した。そして今大会は青森山田高戦での同点ゴールに続いて2戦連発。決定力も発揮しつつある。藤島崇之監督は「アイツが復帰してからほぼ負けていないと思います。存在感がある。(彼がいることで周りも)楽だなと感じていると思う」と信頼感を口にした。目の前の試合を一戦一戦集中し、初の頂点へ。その昌平を「9番らしく」またゴールで救う。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018


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