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視線の先には岩崎悠人…森保JデビューのDF岡崎慎、意識したのは“裏”と“対角線”

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U-21日本代表DF岡崎慎(FC東京)

[8.16 アジア大会GL第2節 U-21日本4-0パキスタン チカラン]

 森保ジャパンに初招集された男が、同代表デビュー戦を迎えた。しかし、U-21日本代表DF岡崎慎(FC東京)は試合開始早々の前半2分にいきなり結果を残した。

 自陣でボールを受けると、顔を上げて前方を確認する。FW岩崎悠人(京都)の動きを捉えると、右足から正確なロングボールを供給。最終ライン裏に抜け出して胸トラップでボールを落ち着けた岩崎が右足シュートをねじ込み、値千金の先制ゴールが生まれた。

 この得点は、岩崎と密にコミュニケーションがとれた成果だと明かす。「悠人くんとジョギングやアップをしながら『シンプルに裏を狙おう』という話をずっとしていた。今日もアップが終わった後にお互いに対角線のところを意識しようと話していた」。右CBに入る岡崎と左のシャドーに入る岩崎を結ぶ対角線のパス。狙い通りの形からの得点に、「本当にうまくいった」と頬を緩めた。

 対戦相手のパキスタンが引いたこともあり、本職となる守備の機会は少なかった。その分、ボールを受ける回数が多かったものの、「特長」と語る足下の技術を生かして攻撃をコントロール。しかし、正確なボールを打ち込む一方で、スルーパスが味方に合わない場面も目立ち、「今日は本当にミスが多かった」と反省を口にする。

「感覚の違いがあったし、チーム戦術にもまだ馴染んでいない感じが浮き彫りになったと思う。なるべく早く体にしみ込ませないと試合に出れないと思うので、そこは修正していきたい」

 しかし、大きな一歩を踏み出したのは間違いない。デビュー戦を終え、「同年代のうまい選手たちがいる中でやれているのは自分の中でもすごい刺激的。でも自分の良さを出し、負けてはいけないと思う。チームとしてもこの大会を良い結果で終われるように貢献したい」と視線を上へと向けた。

(取材・文 折戸岳彦)
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