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【選手権から大学サッカーへ】早稲田大MF田部井悠_優勝経験は過去のこと…プロを目指して“ずっと本気を”

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早稲田大のルーキーFW田部井悠

 ゲキサカでは高校選手権で活躍し、今春から関東大学1部リーグのチームへと戦いの場を移した注目の1年生プレーヤーたちを特集。【選手権から大学サッカーへ】と題し、選手権を沸かせた“あの選手たち”の現状や普段の大学生活、高校時代などについて語ってもらった。

 第3回は前期リーグを首位で折り返した早稲田大編。前橋育英高(群馬)で高校選手権初優勝を達成したMF田部井悠がインタビューに応えた(取材日:7月10日)。

●MF田部井悠
―大学生活はもう慣れましたか?
「高校のときは自宅から通っていたので、初めて寮生になりました。でも、もともと家事は嫌いなタイプじゃないので、あんまりストレスも溜まらなかったですね。田中雄大や倉持快、ゴリ(加藤拓己)も知っていましたし、けっこう馴染みやすかったです」

―身近にはプロ入りを決めた選手もいます。
「相馬(勇紀)くんはすごくフレンドリーで話しやすくて親切で。オフのときは新宿行こうぜっていきなりドアをバーンと開けてきて(笑)。買い物とか一緒に行って、スタバとかおごってくれるんですよ。こういう人がプロになるんだろうなって目の当たりにしています。優しい先輩たちです」

―一日の生活リズムは?
「だいたい1限が入っているので、朝7時に起きています。東伏見から所沢キャンパスまでけっこう遠くて…1限はみんな学校に行くので、少し早めに行かないと混んでしまうんです。そういうのは環境の変化ではありますね」

―勉強は苦ではない?
「好きではないんですけど、寝たりすると大学まで通わせてくれた親に本当に失礼になるので。寝ないのは当たり前ですし、そういう生活態度が全部サッカーにつながると思うので、私生活はしっかりするようにしています」

田部井悠(1年=前橋育英高)


―早稲田大を選んだ理由とは。
「サッカーの強さもですけど、人間性の部分で磨かれると思ったので。高校の同期に、プロに行った松田陸(G大阪)や渡邊泰基(新潟)がいるんですけど、その2人にこの4年間で差をつけるためには、人間性の部分から変わっていかないといけない。そのために早稲田を選びました」

―前期リーグ戦では出場はありませんでした。
「駒大戦と順大戦でベンチ入りになって、登録上の問題で順大戦だけ実際にベンチに入りました。今の課題は結果を残すこと。決めるときは決めるんですが、ちょっと波があって。結果を残して試合に出ている1年生もいるので、練習のときから結果にこだわっています」

―選手権優勝後、声をかけられたりはしましたか?
「優勝後はすごかったです。自分でも浮かれている部分もあって。だからこそ早稲田に来て、同期もすごい奴らばかりなので、一回締め直してサッカーをやれています。選手権の優勝ももう過去のことなので、それはそれですごいことなんですけど、自分はプロになりたくてここに来ている。ひたむきにやっていくだけです」

―前橋育英高のチームメートと連絡はとっていますか?
「(田部井)涼とは取っていますし、(角田)涼太朗も話していますね。自分は高校選抜に入れなくて悔しい思いをしたんですけど、選抜の話を聞くとやっぱりすごいなって思って。この4年間で自分が一番上に立ちたいので、ここで力をつけていきたいです」

―双子の涼さんとは高校までずっと一緒でした。
「サッカーを始めてから小中高とずっと一緒でした。育英のとき、自分の動き出しとかは涼が一番理解してくれていて、目が合っていなくてもここに来るかなっていうところに本当に来たので、そういう双子の通じる部分はありましたね。大学で離れるっていうのは、お互いにとってプラスになる部分も大きいと思います」

田部井悠(1年=前橋育英高)


―4年後の自分について、どうありたいですか。
「プロになるっていうのは中学からずっと変わらず持っています。この4年間、本気でやっているって思っても、自分で妥協する部分って必ずあると思うんです。だから一日一日を無駄にしないように。『ずっと本気を』っていうのは高校のときに山田(耕介)監督から教わった言葉で、そのとおりにこの4年間で本気を根気強く続けて、誰よりも結果を残してサッカーをやっていきたいです」

(取材・文 石川祐介)
●第92回関東大学L特集

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