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日体大柏は大怪我乗り越えてきた左WB佐藤追撃弾も惜敗。順応力もつけて選手権予選へ

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後半13分、日体大柏高の左WB佐藤建太郎が追撃ゴール

[8.25 千葉県1部L第10節 日体大柏高 2-3 中央学院高 日体大柏高G]

 日体大柏高は中央学院高の普段とは違うサッカースタイルに戸惑った。“千葉のドリブル軍団”中央学院がドリブルで徹底してくることを想定して前線からのプレッシングで相手を飲み込もうとしていたが、それに反して中央学院はロングボールを交えた攻撃。高い位置で起点を作られた前半に3失点を喫してしまった。

 プレッシングがハマらず、背後のケアも乱れてどっちつかずになってしまった。酒井直樹監督は「それでもプレッシングで行って欲しかった。蹴ってくる前にプレッシャーを掛けられなかった」。選手たちは対応できなかったことを反省。選手権予選で再戦した場合は相手のロングシュートや縦パスを出させないことも考えながら戦うつもりだ。

 日体大柏は1-3の後半13分に左WB佐藤建太郎(3年)が左足で追撃ゴール。昨春に腓骨を骨折し、全治8か月の大怪我を負ったサイドプレーヤーが状態を上げてきている。キャプテンマークを巻いてプレーしたこの日は敗れたが、「チームが辛い時に得点とかアシストとかで絡めるように、WBなので運動量と攻撃と守備で貢献できるように」と自分の特性を発揮してチームの白星に繋げる意気込みだ。

 チームとしてはDF木村亮太(3年)、DF浅野崇斗(3年)、DF梅木楓(3年)の3バックの高さや前線のスピードなど特長があるだけに連係を高めること。また酒井監督は選手の駆け引きの部分や、順応力を引き出す考えだ。この日は相手のリズムでサッカーをさせてしまい、後半の波状攻撃も実らず。前半から相手DFを背走させるような攻撃があっても良かった。

 上手くいかない時もある。その際は相手の出方に応じて、より良い選択をしながら戦うこと。佐藤は「(中央学院が)蹴るサッカーに変えてきて対応できなかった。今年はチーム全員で連係しなければいけない。(自分たちの)守備とかは堅いと思う。もっと連係が高まっていけば。インハイでは市船に負けてしまったのでそこにしっかりと借りを返して、決勝も勝って全国に行きたい」と誓った。

 昨年度の選手権予選は全国準Vの流通経済大柏高にPK戦で惜敗。今年は関東大会予選で優勝したが、インターハイ予選は準決勝で市立船橋高に0-2で敗れている。選手権予選は互いに勝ち上がれば市立船橋高と準決勝で再戦する組み合わせ。昨年の選手権予選を欠場している佐藤らイレブンは先輩たちの思いも込めて選手権出場に挑む。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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