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“韓国のメッシ”を止めるのは誰だ!? DF原輝綺「自分が出れば…」

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U-21日本代表DF原輝綺(新潟)

 ピッチに立てば、おそらく対面には“韓国のメッシ”が構えるはずだ。だが、同年代のアタッカーを封じるイメージはできている。U-21日本代表DF原輝綺(新潟)は、「サッカー人生を賭けて臨みたい」というアジア大会決勝に向けて静かに闘志を燃やしている。

 “宿敵”韓国との決勝戦。原自身は「韓国とやるのは初めて」のようだが、国際大会の決勝戦は16年のAFC U-19選手権で経験しており、大舞台は「すごい貴重な経験ができるし、燃えるものがある」と意気込む。U-19選手権では決勝でサウジアラビアをPK戦の末に下しており、「あの優勝でちょっとずつサッカー人生が良い方向に傾いたと自分の中で思っている」と振り返った。

「あの大会をきっかけにボランチでプレーするイメージを持てた。優勝して自信がついたし、それが(2017J1リーグの)開幕スタメンにもつながったと自分の中では思っているので、今大会もそれ以上の結果を残したい」

 出場機会を得れば3バックの右に入ることが予想されるが、対峙するのはバルセロナの下部組織で育ち、“韓国のメッシ”の異名を持つMFイ・スンウ(ベローナ)になる可能性が高い。4-3-3の左ウイング、4-2-3-1の左サイドハーフに入るイ・スンウは準決勝ベトナム戦で2ゴールを奪うなど、調子を上げてきている。だが、同じ98年生まれの選手に負けるわけにはいかない。

「とにかく速い」という危険人物を止めるには、「まずはスピードに乗らせないように、ボールが入る前に予測を立てて、ボールが入ったときに前を向かせないようにしたい」とイメージ。あくまで「自分が出れば」と前置きしつつ、「ウチのアタッカーとコミュニケーションを取りながら、うまく抑えていきたい」と仲間と協力しながら自由を奪い取ろうとしている。

 頂点まで、あと一つ。「こういう大舞台で結果を残せるように、チームのために身を削って優勝に一歩でも近づけたいし、自分の何かを変えていけるようなきっかけになればいい」。自身のサッカー人生を変えるような一戦に――。20歳の若武者はピッチに立つことを待ちわびている。

(取材・文 折戸岳彦)
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