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[adidas Festival 2018 in IBARAKI]「有意義に過ごせた75分間」…中京院中京、“ホーム”鹿島学園に完封勝利

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中京学院大中京高鹿島学園高から2-0の完封勝利を収めた

[9.30 adidas Festival 2018 in IBARAKI 鹿島学園高0-2中京学院大中京高 鹿島学園高校サッカー場]

「adidas Festival 2018 in IBARAKI」の3日目が30日、鹿島学園高校サッカー場で行われ、鹿島学園高(茨城)と中京学院大中京高(岐阜)が対戦。25分×3本で行われた一戦は、1本目と2本目を1-0とした中京院中京が3本合計2-0の完封勝利を収めた。

 試合開始前から滝のような雨が降り、開催も危ぶまれた一戦だったが、キックオフが近付くにつれて奇跡的に天気が回復。小雨がぱらつく程度の中、試合開始のホイッスルが吹かれた。序盤からフィニッシュに持ち込む場面を作り出したのは“ホーム”の鹿島学園だった。最前線に位置するFW大角直輝(3年)がターゲットマンとなり、巧みなポストプレーで周囲を生かしてゴールに迫ると、6分には大角のパスからFW金原朝陽(3年)がループ気味に狙うもゴールマウスを捉え切れず。さらに同11分には金原のクロスから大角がヘディングでネットを揺らすも、これはオフサイドの判定に取り消された。

 すると、耐える時間をしのいだ中京院中京がサイドを効果的に使って敵陣深くまでボールを運ぶ回数を増やす。右からFW浅野皆斗(3年)、左からDF市原純太(2年)らが果敢に突破を狙うと、21分には左サイドを駆け上がったFW片岡諒輔(3年)のグラウンダーのクロスをゴール前でフリーになったFW鍵谷一誠(3年)が落ち着いて流し込み、スコアを1-0とした。

 2本目に入ると、鹿島学園が選手を1人交代したのに対し、中京院中大はGKを含めたすべての選手を交代。16分に右サイドから切れ味鋭いドリブルでPA内に侵入した中京院中京のMF野々村京平(2年)が相手選手のファウルを誘ってPKを獲得すると、これを野々村自身がきっちりと沈めてリードを2点差に広げた。すっかり雨が上がり、晴れ間がのぞいた3本目では鹿島学園が先発10人、中京院中京が先発全選手を入れ替えて臨む。まずは1点を返そうとする鹿島学園がゴールに迫り、12分にはDF豊島朱凌(3年)のFKをFW磯部直也(3年)が巧みに合わせるがゴール右に外れ、23分には磯部のラストパスからMF高田楓斗(1年)が狙うもGK臼井雄大(3年)にストップされるなど得点は生まれず。逃げ切った中京院中京が3本合計2-0の完封勝利を収めた。

 勝利を収めた中京院中京の福留直人監督は「相手があって成長がある。今日は鹿島学園の選手たちが悪天候の中、朝早くから一生懸命やってくれた。そのおかげでウチの選手たちも成長できる」と、まずは天気が不安定な中でも全力でプレーしてくれた鹿島学園の選手たちに感謝を示すと、「関東の強豪校と対戦して厳しさなど、いろいろなことを学べたと思う。75分という短い時間かもしれないけど、有意義に過ごせた」と10月8日に控える選手権予選2回戦に向けて手応えを得たようで、充実した表情を見せた。

 13年ぶりに出場した全国高校総体では初戦で作陽に0-1で敗れて、大会から姿を消すことになったが、選手たちからは新たな意欲を感じ取っている。「県で優勝を狙うのは当たり前だけど、全国で勝ちたいという気持ちがより強くなったと思う。岐阜で負けているチームが全国で勝てるわけはないので、全国で勝てるチームを作るためには、当然だけど岐阜で勝つこと大事」。悔しさを糧にした選手たちの成長を感じており、「チーム作りは頭の中では順調だと思います。ここまではね」とニヤリ。最終調整を進め、狙うは2年ぶりの選手権出場のみだ。

(取材・文 折戸岳彦)
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