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敗退もインパクト残した山口県の159cmFW杉村、駆け引きとスピード磨いて上へ

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大阪府相手に堂々のプレーを魅せた山口県FW杉村駿介(右)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.1 国体少年男子2回戦 山口県 1-3 大阪府 三国運動公園人工芝G]

 登録159cmの小さなアタッカーがV候補相手に堂々のプレーを魅せた。山口県のFWとして先発した杉村駿介(山口U-18、1年)は前半11分、鋭いターンで大阪府DFのマークを外して前を向くと、FW松原翔太(山口U-18、1年)へのスルーパスを通して先制点をアシスト。一瞬の切れ味、スピードでフィジカル能力の高い選手揃うV候補・大阪府のDFの前に何度も入り込み、攻撃の中心となった。

 潰されたかと思うようなタイミングでも強引にDFを振り払って前進。勝ち気な性格含めてピッチで存在感を放つFWは、後半にその動きを加速させた。DFと競りながら前に出てチャンスを演出。1-2の後半24分にPAへ侵入して放ったシュートをGKのビッグセーブに阻止されるなど2点目をもたらすことはできなかったが、インパクト十分の70分間だった。

「小さいこととスピードが特長なので、相手の前に一瞬のスピードで入るとか、駆け引きを、小さいからそこを大事にしないと何もできなくなってしまう」と杉村。小柄なことはハンディキャップと感じていない。

 FW佐藤寿人(現名古屋)らプロで活躍する小柄な選手から勇気を得て、駆け引きやスピードに磨きをかける日々。その力を国体で一つ証明したが、「でもゴール前あと一歩。だから悔しいです」と反省し、さらなる成長を誓っていた。

 レノファ山口のトップチームのサッカーに魅力を感じ、U-15チームからU-18チームへの昇格を決意。目標を「トップチームに高校から昇格して活躍することです」と語る小さなタレントが進化を続けて2年後、トップチーム昇格を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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