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強豪にも能力を引き出され、成長中の“ボランチ遠藤航”

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ボランチで先発したMF遠藤航

[10.16 キリンチャレンジカップ 日本4-3ウルグアイ 埼玉]

 クレバーさと勢いがバランス良くマッチしていた。9月11日のコスタリカ戦(○3-0)以来となる出場を果たした日本代表MF遠藤航(シントトロイデン)は森保ジャパン初陣に続いてボランチでフル出場。豊富な運動量と的確なポジショニングでセカンドボールを奪っては鋭いダイレクトパスでたびたびチャンスを演出した。

 前半20分、スルーパスでFW大迫勇也がGKと1対1になる決定機をつくった。同34分にはセンターサークル付近から鋭い縦パスを入れ、中央で受けた大迫が左サイドのMF中島翔哉へパス。大外からオーバーラップしてきたDF長友佑都のクロスに大迫が頭で合わせるというビッグチャンスの起点になった。遠藤のプレーは連動性もスムーズ。世界基準のパス強度で、FIFAランキング5位のウルグアイを何度も崩した。

「前からしっかりとプレスをかけて、攻守において前向に、前向きにやっていこうという意識だった。本当に良い相手とやれて、僕も楽しみながらプレーできたし、埼スタに戻って来られて勝利を届けられて良かった」

 浦和に在籍していた7月18日、自らの2得点で3-1の勝利をおさめた名古屋戦以来となる埼玉スタジアムでの白星に、自然と笑みがこぼれた。

 攻め気満点の攻撃陣の一列後ろで、バランスを取りながら自分自身も若い選手たちの勢いに乗っかった。「攻撃陣に仕掛ける選手が多かったので、そのリスクマネジメントをしながら、ちょっと前めにポジションを取ってセカンドボールを狙う判断を考えながらやった。僕と(柴崎)岳くんのところのバランスは比較的良かった」。強い相手に能力を引き出されるようにプレーの質を上げた。“ボランチ遠藤航”がまた一段上に上がった。

(取材・文 矢内由美子)

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