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11年ぶりにメッシとC・ロナウド不在の“クラシコ”。あまりにも大きかった2大エースの存在

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11年ぶりにメッシとC・ロナウド不在の“クラシコ”

 28日の“クラシコ”は、これまでと何かが違う。バルセロナレアル・マドリーが、ここ10年間、両チームの顔だった2大スターなしで対戦するのである。

 この夏、FWクリスティアーノ・ロナウドユベントスに移籍して以来、レアルは2009年から驚異的な攻撃スタイルでロス・ブランコス(レアルの愛称)を牽引してきたスターの不在に対応しようと奮闘してきた。

 そして今度は、バルセロナがチームのタリスマンなしで戦いに臨もうとしている。

 20日のリーガ第9節セビージャ戦、試合開始からわずか26分でFWリオネル・メッシが右腕に痛みを訴え、ピッチを去った。メッシは、負傷するまでいつものスタイルで1ゴール1アシストをマークし、バルサの4-2での勝利に貢献していた。2度の拍手喝采は、メッシがエルネスト・バルベルデ監督率いるバルサにとって欠かせない選手であることを、改めて示すものだった。

 その後、腕の骨折のため3週間の安静が必要なことが判明し、バルサは、クラブ史上最高の選手であるアルゼンチンの魔法使いなしで、カンプ・ノウに最大のライバルを迎えなければならなくなったのである。

 C・ロナウドもメッシもいない“クラシコ”というのは、丸々11年前の2007-08シーズン、12月23日に行われたリーガ第17節までさかのぼらなければならない。ポルトガル代表FWは、まだマンチェスター・ユナイテッドでエースに君臨しており、一方のメッシはふとももの筋肉断裂で、最重要試合の1週間前にプレーができなくなっていた。

その時の先発メンバーは、次の通り。

●バルセロナ
GK:バルデス
DF:アビダル、マルケス、プジョル、ミリート
MF:デコ、シャビ、Y・トゥレ
FW:イニエスタ、エトー、ロナウジーニョ

●レアル・マドリー
GK:カシージャス
DF:エインセ、カンナバーロ、ラモス、ペペ
MF:L・ディアッラ、スナイデル、ジュリオ・バチスタ
FWファン・ニステルローイ、ラウル、ロビーニョ

 カンプ・ノウでの激戦は、レアルがジュリオ・バチスタが挙げたゴールで1-0と勝利。最終的にラ・リーガ連覇を果たすこととなった。2位のビジャレアルとは勝ち点差8、3位に終わったバルサとは18もの勝ち点差をつけた。

■あまりにも大きかった両エースの存在

 そもそも、2004年にメッシが華々しいデビューを飾って以来、背番号10なしで“クラシコ”を戦った時のバルサの運命は、まったくもって呪われている。

 14年間の在籍期間中、メッシがクラシコに出場しなかったのはたった2試合しかないが、どちらもバルサは勝てていない。

 2006年4月1日の試合では、メッシは筋肉断裂で試合に出られず。カンプ・ノウで、当時のフランク・ライカールト監督が率いるバルサは、レアルと1-1の引き分けだった。この年、レアルはラ・リーガとチャンピオンズリーグの2冠を達成している。

 クラシコの歴史では、メッシは通算26ゴールを挙げており、2位のアルフレッド・ディ・ステファノとC・ロナウドを大きく引き離して(ともに18ゴール)、ダントツの最多得点を記録している。

 そのエースを失ったバルサ、メッシが今度の日曜の試合に出られないというニュースがカンプ・ノウに衝撃をもたらしている一方、レアルでは明らかにC・ロナウドのいない失望が続いている。

 ロペテギ・マドリーは、9月26日のセビージャ戦の完敗(0-3)から5試合勝ちから見放された。さらに、1985年に記録した公式戦の無得点記録を38年ぶりに更新。481分(8時間1分)間ノーゴールと、100年以上に及ぶクラブ史の中でワースト記録を樹立してしまった。

 互いに絶対的エースを欠いた状態で行われる今季最初の“クラシコ”。今回の対戦は、どのような幕切れを迎えるのだろうか。

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