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楽しみな“古巣”名古屋戦…大分入団GK小島亨介、東京五輪代表守護神は1年目から勝負

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大分に入団する小島亨介

 東京五輪サッカー日本代表の守護神候補筆頭にいるGK小島亨介(4年=名古屋U18)が、早稲田大を巣立つ時が来た。母校で行われたJリーグ内定者合同会見。大分トリニータのユニフォームに袖を通した小島は「プロサッカー選手のキャリアをスタートさせるんだなと。職業に就くことになるので、自覚と責任感を感じます」と決意を新たにした。

 大分は小島が入団内定を決めた10月の時点ではまだ不確定だったが、新シーズンより6年ぶりにJ1に復帰することを決めた。「良かったですよね」。より高いレベルでのプレーを求める小島としても、大きな刺激になっている。

 モチベーションは“古巣”と対戦できることでも高めている。愛知県豊田市出身の小島は、高校卒業までを名古屋グランパスの下部組織でプレー。トップチームに2種登録もされたが、トップ昇格が叶わなかったことで、早稲田大への進学を決めた経緯がある。

 GKを始めるきっかけは小学生の時に所属した下山FCのコーチの勧めがあったから。もともとフィールドプレーヤーとしても地区トレセンに選ばれるほどの選手だったが、試合の合間にシュートを楽しそうに受ける姿を見て、勧めてくれたのだという。

 持ち前の手足の長さ、俊敏性は当時から秀でていた。地区トレセンにもGKとして選出されると、中学1年生で入団したグランパス三好FCで本格的にGKとしてのキャリアを歩み出した。12年3月にU-16日本代表のフランス遠征メンバーに選ばれ、初めて世代別代表を経験。才能は一気に開花した。

 GKとしての基礎を一から作ってくれた名古屋には、今でも感謝の心を持ち続けている。当時の絶対的な守護神だったGK楢崎正剛は憧れ。2種登録の時に一緒に練習したこと、クラブハウスのプールでリハビリをしていた際に声をかけてくれたことは、今でも大切な思い出だ。

「プレーもそうですし、人間的にもすごく魅力的な方。一人の人間として尊敬しています。頑張ってね、と言われたことがすごくうれしかった。僕も楢崎さんのようなチームとかサポーターに愛される選手になりたい」

 そんな名古屋と対戦できる。豊田市役所に勤務する父親、そして母親や2人の姉ら家族も凱旋を楽しみにしてくれている。小島自身も豊田スタジアムでプレーしたことはあるが、観戦に幾度となく訪れたパロマ瑞穂スタジアムではまだプレーしたことがなく、瑞穂のピッチに立つことも目標の一つになっている。

 しかし実績十分でプロとしてのキャリアをスタートさせる小島といえど、入団する大分でまずはポジションを勝ち取らないといけない。「シュートストップと11人目の選手として攻撃に加わることが出来る足元の技術」と語る自身の強み、そして「練習から向上心を出していけば、通用すると思っている」という自信を武器に、1年目から勝負する。

(取材・文 児玉幸洋)
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