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ユース取材ライター陣が推薦する「選手権注目の11傑」vol.4

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土屋氏が注目するDF山田梨功(浜松開誠館高)

 ゲキサカでは12月30日に開幕する第97回全国高校サッカー選手権の注目選手を大特集。ユース年代を主に取材するライター陣に、恒例の「選手権注目の11傑」を紹介してもらいます。第4回は(株)ジェイ・スポーツで『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当する傍ら、東京都中心にユース年代のチーム、選手を取材、そしてゲキサカコラム『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』も連載中の土屋雅史氏による11名です。

土屋雅史氏「今回も昨年同様に、この選手権が高校生活最後の大会となる3年生に絞って、1校からは1人という縛りも設けながら、11人を選出させてもらいました。きっといつか振り返った時に、「センシュケンに出場した!」という思い出は、多くの選手たちにとって人生の大きな自信になるはずです。3年間に渡ってサッカーと向き合ってきた48校の3年生が、素晴らしい経験を積んで次のステージへと羽ばたいていくことを強く願っています!」

GK飯田雅浩(青森山田高3年)
「今さら説明不要の世代屈指と言っていい守護神は、セービング、ハイボール処理、キック精度とあらゆる能力を高い次元で兼ね備えており、年間でわずか2敗のチームを最後尾から支え続けている。とりわけ全国総体2回戦の昌平高戦で、川崎フロンターレ加入が内定している原田虹輝の強烈ミドルを弾き出したセーブはまさにワールドクラス。そのゲームで敗れた直後に突っ伏して泣きじゃくる姿は、勝負に懸ける情熱が伝わってきて非常に印象的だった」

DF西尾颯大(流通経済大柏高3年)
「絶対的なチームの大黒柱でもある関川郁万の不在時はセンターバックを、復帰後は右サイドバックを務めながら、シーズンを通じてディフェンスラインに安定感をもたらしてきた。高円宮杯プレミアリーグEASTのあるゲームでは、PKを献上して失点した直後に、自ら名誉挽回のゴールを叩き込むと、『絶対に取り返してやろうと思ってました』ときっぱり。その強靭なメンタルが、最後まで粘れるプレーに反映されていることは間違いない」

DF山田梨功(浜松開誠館高3年)
「悲願の全国初出場を果たした浜松開誠館のハイタワーは、この夏のSBSカップにも静岡ユースの一員として全3試合にフル出場し、わずか1失点という堅守を担いつつ、チームでただ1人だけPK戦でのキックを3試合続けて成功。世界を相手に躍動すると、選手権でも県予選の決勝で先制点を叩き出すなど、攻守両面でハイパフォーマンスを誇っている。全体的にスケールが大きく、まだまだ様々な能力に伸びていく余地がありそうなポテンシャルの塊という印象も」

DF山原康太郎(前橋育英高3年)
「松田陸(現・ガンバ大阪)と角田涼太朗(現・筑波大)からタイガー軍団のセンターバックを引き継いだ4番は、自ら『オラオラ系だってよく言われます』と笑う明るい性格のエアバトラー。『高校に入ってから自分の長所は何かと考えた時に、ヘディングの競り合いを考えたんです』と語ったその武器で、全国連覇を狙うチームに後方から勢いを与えていく。チームメイトの高橋尚紀によると、『雰囲気も顔も似ているので、みんなからレッズの槙野選手に似てると言われています』とのこと」

DF望月駿介(桐光学園高3年)
「1年時から名門のセンターバックを託されてきたキャプテンは、圧倒的な跳躍力を見せ付ける空中戦で違いを発揮すれば、地上戦でも頭脳的なプレーを披露し、FC多摩ジュニアユース時代の同級生に当たる内田拓寿とのコンビで、桐光学園のゴールに頑丈な鍵を掛ける。全国総体決勝では悔しい敗戦を突き付けられただけに、そのリベンジは日本一の獲得のみで果たせるはず。ちなみに取材にもしっかり対応してくれる上に、時折見せる笑顔は爽やかの一言」

MF加治駿佑(富山一高3年)
「4-4-2を採用するチームのダイヤモンド気味に配された中盤で、左右どちらのサイドハーフも担えるダイナモ。縦横無尽にピッチを走り回れる体力を武器に、自陣で守備に奔走していたかと思えば、直後には相手ゴール前まで飛び出していけるダイナミックさが魅力。県予選ではチーム3位となる5得点をマークしており、準決勝と決勝では連続ゴールも。世代最高峰の高円宮杯プレミアリーグで得てきた経験を、攻守両面で加治がどこまで生かせるかが、“トミイチ”の浮沈のカギを握っている」

MF細川竜征(駒澤大高3年)
「球際の激しさとインテンシティに絶対的な自信を有するチームの屋台骨として、地道な仕事をきっちりこなせる“駒澤のカンテ”。その運動量やセカンドボールの奪取力が目を惹くが、意外なストロングはPK。『2年の時は練習でもいっぱい外していたんですけど、3年になって気持ち的に楽になって、練習でも1回も外したことはないと思うんです』と言い切った通り、PK戦へもつれ込んだ都予選準決勝では5人目で登場すると、完璧なキックをゴールネットへグサリ。自信に満ちた“特技”を披露するタイミングは、全国の舞台でも果たして訪れるか」

MF長谷川翔(国士舘高3年)
「15年ぶりに全国切符を掴んだ国士舘を、中盤の位置から牽引してきたキャプテンは、都予選におけるチームのトップスコアラー。左右どちらからのクロスにも、左右どちらからのセットプレーにも、不思議と中央で合わせているのは長谷川というケースが多く、貴重な得点を積み重ねてきた。なお、予選決勝での勝利インタビューでは力を出し切れず、『次は緊張しないでやりたいと思います(笑)』と全国での再チャレンジにイメージを膨らませている様子」

MF山本佳輝(草津東高3年)
「第93回大会に出場した兄の悠樹(現・関西学院大)と同じ10番を託される司令塔が、優勝候補とのリターンマッチに帰ってきた。県予選決勝では土壇場での同点弾をCKで演出すると、延長でも決勝点を巧みにアシスト。正確なキック精度と一瞬の閃きが、チームの攻撃に色彩を加えていく。1年前の選手権では初戦で青森山田高に0-5と大敗し、山本も後半で途中交替。悔しさだけが残る経験を強いられただけに、到来したリベンジのチャンスへ3年間のすべてを懸けて挑む覚悟は整っている」

MF大坂悠力(浦和南高3年)
「全国総体4強の昌平高を相手に、劣勢が予想された県ファイナルで躍動したのが、この10番を背負ったレフティ。1点ビハインドの状況で同点となるPKを沈めれば、さらにセットプレーのルーズボールへ『相手のゴール前だったら“南高魂”で点を入れるという気持ちしかない』と頭から突っ込み、決勝点を引き寄せる執念も。『パスはグティを、キープの仕方はシルバを、仕掛けるドリブルはメッシを見て真似ています』という闘えるテクニシャンは、自身の名を冬の全国で轟かせる意欲に溢れている」

FW大崎舜(大津高3年)
「187cmのサイズを生かしたヘディングのみならず、スピード豊かな裏への飛び出し、こぼれ球へいち早く反応できる嗅覚と、様々なパターンでゴールを奪える大会有数のストライカーは、控えに回った夏の全国を経て、選手権の県予選決勝に高円宮杯プレミアリーグプレーオフと、大事なゲームで得点を重ねる勝負強さも身に付けてきた。初戦の相手は桐光学園高。大会最注目フォワードと言っていい西川潤とのエース対決で、大崎が主役の座をかっさらう可能性も決して低くはない」


■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務。Jリーグ中継担当プロディーサーを経て、『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。ゲキサカでコラム、『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』を連載中。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」
SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史
●【特設】高校選手権2018

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