今年、昌平高(埼玉)からMF原田虹輝がJ1王者の川崎Fに加入した。同校は2年前のMF松本泰志(現広島)とMF針谷岳晃(現磐田)、そして1年前のFW佐相壱明(現大宮)に続き、3年連続でJリーガーを輩出中。彼らは夏にかけて成長し、インターハイなどで結果を残してプロ入りを勝ち取った。昌平からは今年も飛躍する選手が出てきそう。新エース候補のFW大和海里(2年)に新シーズンへの意気込みを聞いた。

―昌平は3年連続でプロ選手を輩出している。夏までに活躍した選手がプロ入りしている。
「去年はインターハイが一番注目された大会だったと思うんですけれども、原田(虹輝)くんや木下(海斗)くんが引っ張ってくれたというか、インターハイに連れて行ってもらった感覚があります。今年は自分たち最後の代なので、インターハイや選手権で自分たちがメインになって活躍したいという思いがあります」

―身近な選手がプロ入りしているが、意識はする?
「佐相くんとか原田くんとか一緒にプレーしていたんですけれども、自分がどう思うかと言われると遠い感じがします。ただ、全然狙えなくはないと思いますし、目指すべきものとして(心の中に)持っています」

―この半年のプレーが鍵に。
「去年の新人戦の頃とか原田くんと結構仲が良くさせてもらっていて、その時も注目度があったと思うんですけれども、インターハイに行って全てが変わったという印象を受けています。原田くんは毎日シュート練習をして、自分で結果を出せるようにしていたのを近くで見てきたので、そういう真似できるところは真似してチームに還元していきたいと思っています」

―上に行くための強みは?
「自分は突破が武器なんですけれども、高校に入って、それに加えてスピードもついたと思う。技術、スピード、そして相手が考えていないことを自分は選択できるのが強みだと思うので、他の人にはない強みを出していければと思います」

―結果が必要。
「原田くんや佐相くん、針谷くんや(松本)大志くんもそうなんですけれども、みんなゴールという目立つ結果を残していたと思う。自分は一個上の原田くんが特に印象に残っているんですけれども、(インターハイ準々決勝の)大津戦とか自分でゲームをつくって最後自分で決めるという選手だったと思うので、自分も試合を決めれる選手になりたいです」

―憧れの選手は?
「プロの選手だとアザール選手が好きですね。アザール選手はお尻の使い方とか、身体の使い方とか上手い。日本人でもお尻の使い方が上手い選手がいると思うんですけれども、自分はアザール選手が上手いと思っている。逆を取るし、あまり倒れない。アザール選手は倒れないのにパスも、シュートも選択できる。そこに自分は憧れています」

―今年の目標を
「このチームで(埼玉)5冠を獲って、(チームとして)日本一にまだなれていないので、最後の年に日本一になれるように頑張りたい」

―選手権を見て感じたことは?
「選手権は去年のチームは出れなくて一昨年のチームは出れたんですけれども自分は試合に出れなかった。尚志がベスト4に行ったり、全体の立ち位置とか変わってきていると思う。チームとしてもっともっと上に行くために選手権には必ず出て、最後の代なのでいい結果を出して、高校サッカーを終われるように頑張りたいです」

(取材・文　吉田太郎)