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“してやったり”の柴崎岳「良い意味で期待を裏切った」

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ボールを運ぶMF柴崎岳

[1.28 アジア杯準決勝 日本3-0イラン アルアイン]

 抑えようとしながらも勝利の心地良さが言葉のそこかしこに滲み出ていた。中盤の底で今大会5試合目の先発フル出場となった日本代表MF柴崎岳(ヘタフェ)。FIFAランキング29位の強豪イランに対してプランどおりの試合運びで完勝をおさめ、「新体制になって初めて公式戦で当たる強豪との対戦で、試合の中で成長できた。森保監督体制になってからやってきたことが随所に出た。フィジカルでは押される試合になるという予想の中で、良い意味で期待を裏切った。僕たちにとっても大きな自信になる」と90分間を評価した。

 イランのロングボールに対し、セカンドボールの回収で上回ろうというプランを持って試合に入った。前半はデュエルで劣勢気味だったが、徐々に改善。ダブルボランチでコンビを組むMF遠藤航とバランスを取りながら、相手のアンカーの脇にパスを配球してチャンスを創り出していった。後半途中で遠藤が負傷交代するアクシデントもあったが、急遽ピッチに立ったDF塩谷司ともそつのないプレーを見せた。攻撃面でも先制点と3点目の起点になる縦パスを入れるなど、存在感を見せた。

 次はいよいよ決勝。相手は前回大会の準々決勝で苦杯を飲まされたUAEとなるか、3年後のW杯開催国として強化を進めているカタールになるか。「負けたら何の意味もない。タイトルを獲ってこそ、結果を出してこその世界」と言い切る柴崎は「日本代表として優勝すれば5度目。個人としてもそうですが、日本の歴史としても非常に大きな財産になる。次の試合にフォーカスしたい」と静かに闘志を燃やしていた。

(取材・文 矢内由美子)

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