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「自分が持っていないモノを…」「ジュニアだったら何とかしてくれる」三菱養和SCユースの190cmコンビ、FW栗原&MF望月

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注目の190cmコンビ、FW栗原イブラヒムジュニア(左)とMF望月ヘンリー海輝三菱養和SCユースに白星をもたらす

 “街クラブの雄”こと三菱養和SCユース(東京)には今年、2人の「大器」がいる。一人目はU-18日本代表歴も持つ190cmFW栗原イブラヒムジュニア(2年)だ。圧倒的な高さから繰り出すヘッドは超高校級。加えて、高校トップレベルのDF相手でも攻防戦で主導権を握り、味方にボールを繋ぐ力がある。ガーナにルーツを持つFWは昨年、プリンスリーグ関東で2桁得点をマーク。今年はさらなる量産を目指している。

 もう一人は、2月に監督復帰した生方修司監督がそのポテンシャルを非常に高く評価する190cmMF望月ヘンリー海輝(2年)だ。ナイジェリア系の大型プレーヤーは昨年までDF。公式戦の活躍はまだだが、2年間、じっくりと育てられてきた望月は今年、中盤での起用が有力視されている。このサイズ感に加えて柔らかい動きができ、跳躍力は栗原以上というほど。19年、活躍が期待される2人に互いの印象や意気込みを聞いた。

―新チームがスタート。現状で感じていることを教えてください。
栗原「(新チーム、新体制になって)チームの雰囲気がガラッと変わって、これまで積み重ねてきて学んできたことから、また気持ち的にも切り替わった感じがあって、逆に楽しみです。ウブさん(生方監督)も中学生の時(三菱養和SC巣鴨ジュニアユース)に監督をやっていて、自分たちのこともよく分かっている関係。そういう監督とまた巡り会えたことが嬉しいですし、また一年間戦えるのはとても楽しみです」
望月「2年間、(前監督の)増子(亘彦)さんの下でやってきて、学んできたことがある。中学生の時にウブさんから教えてもらっていて慣れた部分もありますけれども、変化として良い形で、新たに取り入れていければいいと思っています」

―お互いの印象を教えてください。
栗原「(望月は)自分が持っていないモノを持っていて、この身長で一番動ける良さがある。あとは、自分よりも跳べるんで、そういうところでは自分が逆におとりになって彼が跳ぶという場面もあれば、逆になる場面もあるし、そういう幅が出るのかなと思っています」
望月「ジュニアは強いのはもちろんなんですけれども、足元もあるし、『ジュニアだったら何とかしてくれる』という期待感もあります。ジュニアも言っていたけれど、僕とは真逆の選手なので、そういった意味でも期待しています」

―今年、見て欲しいところは?
栗原「去年1年間戦った中で試合に出ていた人はまた力をつけていると思うし、自分たちは今年、両サイドに突破力のある選手たちがいる。今、チームでは個を高めようとしていて、試合では個人の能力でどんどん突破したり、迫力のある攻撃をしていきたい。去年は守備を重視しながら試合を進めていたんですけれども、今年は攻撃、攻撃という感じで自分たちの迫力ある攻撃が出せるように。そして、そこに注目して欲しいですね」

―個人的には?
栗原「去年、一年間やってきた中でもっと自信を持ってプレーできるところがあると思うので、ヘディングは当たり前なんですけれども、もっとゴール前で自分の良さが出せるように。もっとパワフルな、相手をもっとブロックしながら自分で前に進めたりとか、バイタルでのパワフルなプレーを見てもらいたいですし、力強さを存分に出したいです」
望月「まだ慣れない部分があると思うんですけれども、(昨年までのDFではなく)前をやるからにはアシストするような、点にも絡めるようなプレーもしたいですし、難しい部分もあると思うんですけれども、そこは回数を重ねて慣れていければいいと思います」

―代表チームへの意欲も教えてください。
栗原「自分のライバルで言えば、(千葉U-18のFW櫻川)ソロモン。オフでは仲が良いんですけれども、ピッチの上ではライバルなので、そういった意味では彼の活躍もしっかりと意識した上で、普段から結果を残すしか対抗できるものはないと思うので、まずは自分のチームでやれることを最大限にやって、自分の力を発揮できたら良いと思っています」
望月「まだボクの中では代表というのは別格という感じがあります。代表というのはまだ考えていないんですけれども、代表にかかわっていけるように、自信をつけていくことが最初かなと思っています」

―19年シーズンへの意気込みを教えてください。
栗原「今年はクラブユース優勝、プレミア昇格ということを最大の目標として、そのためにまず目の前の一試合一試合を勝たないといけないので、全ての試合を勝てるような試合を出来たら良いと思います」

―目標はシーズン30ゴールくらい?
栗原「去年に比べてマークされることが多いと思うので、そういった中でも自分の良さを出せるように、目標は高く、プリンス20ゴール、クラブユース、Jユースは得点王を絶対の目標として目指したい。できなくはない目標だと思うので、ひたむきに頑張って、普段の練習からだと思うので、口先だけじゃなくて達成できるように、今から準備していきたいと思っています」

―望月選手も目標を教えてください。
望月「ボクの目標は、中3の時に関東1部から落としてしまっているので借りを返すというか、プリンスからプレミアに上げることが一番の目標ですね」

―個人的な目標は?
望月「とりあえず、試合に出るということですね。去年、僕1試合も出ていなくて、ボクの個人的な目標としてスタメンとして定着したくて、その中でも出るだけでなくて、望月が出て試合が変わったなと思われたいし、そこに向けても頑張っていきたいと思っています。試合に出てチームに流れを呼び込めるような選手になりたいです」

(取材・文 吉田太郎)

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