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[2019umbroユースチャレンジ]三田学園vs一条は1-1ドロー、両校にとって収穫得る大会に

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三田学園高(エンジ)と一条高(白)との戦いは1-1ドローに

[3.10 2019umbroユースチャレンジ 三田学園高 1-1一条高 J-GREEN堺]

 西日本を中心に高校年代の注目チームが集まった「2019 umbroユースチャレンジ」の2日目が10日にJ-GREEN堺で行われた。今年、初めてプリンスリーグ関西に挑む三田学園高(兵庫)と3年連続で選手権に出場中の一条高(奈良)による一戦は、両者譲らず1-1の引き分けとなった。

 前半2分に、MF畑中蒼生(2年)のカットから、MF廣畑晴揮(2年)がシュートを放つなど幸先の良いスタートを切った三田学園だったが、以降はDF大谷泰雅(1年)を中心に粘り強い守りを見せた一条に苦しみ、フィニッシュまで持ち込めず。福原幸明監督は「いつもの悪い流れ。ただボールを回しているだけで満足し、最後シュートが入らなくても頑張っている気分になっていた」と前半を振り返った。

 対する一条は、「決めきる所を決めきったり、守り切る所で守り切ったりができていない。一つひとつのプレーに甘さが出ている」(DF要隆太、2年)ため、新チームが発足してから一勝もできずにいた。今大会でも初日は2試合連続で大敗を喫したが、この日の午前には高知中央高(高知)に快勝し、今季初勝利を達成。勢いのまま、2勝目を目指したかったが、向かい風に苦しみ、守備の時間が続いた。それでも、5分には左に開いたMF山田跳馬(2年)が低いクロス。反対サイドのMF山田将也(2年)の放ったシュートがゴール左隅を破ったが、オフサイドとなりゴールは認められなかった。

 スコアレスで迎えた後半からは、高い位置からの守備を徹底した一条が勢いづいた。ボールを奪ってから、MF梅景俊輔(1年)とMF樋口翔大(1年)のダブルボランチに左のMF岩本涼太(2年)が絡みながら好機を演出。澤井匡生監督は「ボールを大事にしていこうというのが、新チームを立ち上げてから徹底してきたこと。怖がることなく思い切った結果、ゴール前に迫る回数が増えたと思う」と振り返る。

 後半17分にはDF篠原槙(1年)の右クロスから山田シュートを放つなどチャンスを作りながらも決めきれずにいると、「選手が『点を獲りに行かなアカン』と思った」(福原監督)三田学園が反撃を開始。ボールに関わる人数を増やしたことで攻撃の迫力が高まり、24分にはDF三家秀馬(1年)のクロスをMF福岡南樹(2年)が頭で合わせて均衡を破った。

 先制点を許した一条だが、慌てる様子は見られない。ボール回しからサイド攻撃を狙い、29分に梅景が右CKを直接決めてタイムアップ。「試験明けでコンディションが落ちていたので、元に戻したかった。慌てて戻そうとして、怪我したり、落ち込んでもダメ。2日間で上手く戻せたし、プリンスに向けて課題も見つかった」(福原監督)、「僕らは県リーグ。プリンスで戦う三田さんと良いゲームができたのは僕らにとってプラスになる」(澤井監督)と話したように、「2019umbroユースチャレンジ」は両チームにとって収穫を得た大会となった。

(取材・文 森田将義)

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