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待望の“10番”初ゴール!! 祝福受けた鹿島MF安部「代表に行っても…」

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チームメートの祝福を受ける鹿島アントラーズMF安部裕葵

[5.3 J1第10節 鹿島3-0清水 カシマ]

 公式戦15試合目でようやく生まれた初ゴールだった。鹿島アントラーズMF安部裕葵は試合後、「自分が決めたからというわけではなく、周りが喜んでくれて、祝福してくれたことがうれしい」と振り返った。

 開幕前に20歳を迎えたばかりの安部は今季、常勝軍団の10番を任された。「背負う番号が変わって、周りからのプレッシャーを感じて成長できているし、充実感も感じている」。過度は重圧はたびたび否定してきたが、ここまで無得点。背中の数字にふさわしい結果は残せていなかった。

 ミッドウィークにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を控えていることもあり、この日もベンチスタート。チームが一方的に試合を支配する中、出番は後半19分に訪れた。「いつも戦術とかどういうプレーをしろとは言われない。信頼されているのは分かっているので応えられるプレーを」。普段どおりにピッチへ駆け出した。

 すると後半24分、さっそく歓喜の瞬間を迎えた。右サイドを駆け上がったMFレアンドロの折り返しにゴール前で反応すると、右足ダイレクトでニアサイドにシュート。ボールはGK六反勇治の股下を通ってゴールネットに突き刺さった。

 巧みなポジショニングについては「翔くん(FW伊藤翔)マイナスを空けてくれたので僕がそこを使ったので翔くんのおかげでもある」と安部。股抜きシュートは「ふかさないように」という意識で「この前(仙台戦)で滑りながら打って上に行っちゃったので、抑えようとイメージしていた」と反省を生かしたものだったようだ。

 ここからさらに勢いに乗った安部は後半27分、カットインからの強烈なシュートで清水ゴールを襲い、試合を決定づける3点目も誘発した。「意図があったというより、あそこから決めたかった」。決まり方には満足しなかったが、ゴールが決まる前とはキレの違いを感じさせていた。

 週明けの7日には、主力としての期待が寄せられるU-20W杯の代表メンバーが発表される予定。「まだ選ばれるかは分からない」と強調するも、これまで貫いてきた不変の覚悟はのぞかせる。「代表に行っても、置かれた環境で最善を尽くすのがサッカー選手なので」。重圧の中で殻を破った20歳は上り調子で世界に挑む。

(取材・文 竹内達也)
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