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J1クラブも注目のFW吉長真優は、ピッチで誰よりも楽しんで成立学園を全国へ

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成立学園高の注目エースFW吉長真優

 ピッチで誰よりも楽しんでチームを勝たせる――。令和元年度全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」サッカー競技(沖縄)東京都予選は25日、19校による2次トーナメントが開幕した。5年ぶりの全国出場を狙う成立学園高は、26日の初戦で修徳高と対戦。J1クラブも注目するエースFW吉長真優(3年)は、楽しみながら自分のストロングポイントを発揮し、チームを全国へ導く。

 元日本代表MFの宮内聡総監督が「これからグッと伸びてくるんじゃない?」と期待するアタッカーだ。宮内総監督は自身の教え子で例えると、FW大津祐樹(横浜FM)のような器用さがあると分析。その吉長は成立学園の練習に参加した大津のシュートなどを見てプロの凄さを実感し、より高いレベルを目指してトレーニングに励んできた。

 1年時からメンバー入りしてきたFWは、高校3年生になって注目度が上昇。本気でプロを意識するようになったという。現在、感じている強みは、DFラインの背後へ抜けてからのシュートやチャンスメーク、また中盤に落ちて攻撃をコントロールすることもできるところ。24日の紅白戦でもゴールをアシストするなど攻撃力を発揮していた。

 こだわっているのは「楽しみながらサッカーをすること」だ。「自分としては人がどうこうよりは、自分がサッカーをどれだけ楽しめるかで自分が輝けるところがあるのかなと思っていて、楽しめていない時は自分も全然良くなくて、楽しめている時が一番ストロングポイントが出ている時なので、それだけは負けたくないなと思っています。どんなに辛い練習でもどういうふうに考えて楽しめるかで、その練習の内容が変わってきたりするので意識していました」。誰よりも楽しんでプレーすること。3年間意識してきたことをインターハイ予選でも表現する。

 インターハイ予選は一発勝負のトーナメント戦。2次トーナメントは初戦から伝統校の修徳が相手と厳しい戦いになることは間違いない。それでも吉長は、「ああいう強い相手でトーナメントとかだとワクワクするというか、やってやろうと言う気持ちになる」とその戦いを楽しみにしていた。関東大会予選では関東一高との注目対決で延長戦の末に敗れたが、本人は「楽しめた試合」。今回は楽しんで、なおかつ必ず結果を残すという意気込みだ。

 太田昌宏監督は「点を取るだけじゃない選手」として、より攻守の切り替えの部分などを求めている。最高学年になり、「責任感が強くなった。今年は自分が点獲って勝たせないといけない」と意識を変えてきたエースは攻守でチームの期待に応える考え。大一番でも焦らず、楽しんでプレーし、重要なゴールを決めて成立学園を全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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