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U-17ボスニア・ヘルツェゴビナ代表に快勝も、U-17日本代表はゴール前の質欠く。指揮官「全く満足の行く結果ではない」

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前半8分、U-17日本代表はFW武内翠寿(名古屋U-18)がラストパスを右足で合わせて2-0

[7.14 国際ユースin新潟第2節 U-17ボスニア・ヘルツェゴビナ代表 0-3 U-17日本代表 新発田市五十公野公園陸上競技場]

 U-17日本代表、課題残す3-0勝利――。第23回国際ユースサッカーin新潟は14日、第2節を行い、U-17ワールドカップ(10月開幕、ブラジル)へ向けて準備中のU-17日本代表はU-17ボスニア・ヘルツェゴビナ代表と対戦。FW唐山翔自(G大阪ユース)とFW武内翠寿(名古屋U-18)、CB村上陽介(大宮U18)のゴールによって3-0で快勝した。1勝1敗としたU-17日本代表は、15日の最終節でU-17新潟選抜と対戦する。

 日本は1-2で逆転負けしたU-17メキシコ代表戦から先発8人を変更。4-4-2システムのGKはヒル袈依廉(鹿児島城西高)で、4バックは右SBがゲーム主将の半田陸(山形ユース)、CB鈴木海音(磐田U-18)、CB村上、左SB下川太陽(C大阪U-18)。中盤は山内翔(神戸U-18)と田中聡(湘南U-18)のダブルボランチで右MF中野桂太(京都U-18)、左MF中野瑠馬(京都U-18)、2トップは唐山と武内がコンビを組んだ。半田、鈴木、唐山が2試合連続の先発となった。

 日本は前半4分、早くも先制点を奪う。中盤でボールを受けた下川と唐山の2人のパス交換で左サイドを攻略。最後は下川の左足クロスを唐山が頭で合わせてスコアを動かした。日本は8分にも左中間で前を向いた山内が、プレスの弱い相手DF2、3人の間を一人で抜け出して絶妙なラストパス。これを体いっぱいに伸ばした武内が右足で合わせ、2-0とした。

 このあと、日本は前に出てこない相手に合わせる形で停滞。ボールこそ握っているものの、ダイレクトプレーや相手背後への抜け出しなど攻撃に動きが少なく、「2点目が入ってからあまりにも面白くない。停滞してしまった」(森山佳郎監督)という戦いになってしまった。

 右サイドで鋭い動きを見せる半田から決定的なアーリークロスが2度ゴール前に入り、唐山、中野桂がそれぞれ合わせたが枠を捉えることができず。逆にカウンターからMFイヴァン・バシチ(HSKズリニスキ)に強烈なミドルシュートを食らうシーンもあった。半田は「もっと速くボールを動かしたかったですし、相手が構えているところに自分たちも突っ込んでいたので、相手をもっと左右に揺さぶって、前の選手もアクションを起こしていれば3点、4点と取れたかなと思います」と指摘する。

 それでも、森山監督が「前半の終わり7分前くらいから、一個奥に(ボールが)入って2列目が絡んで3人目が、というところが増えだした」という時間帯から、攻撃に連動性が出てチャンスを量産。37分にカウンターから中野瑠が迎えた決定機は仕留めることができなかったものの、後半開始から中野瑠に代わってピッチに入ったMF三戸舜介(JFAアカデミー福島U-18)が、縦横無尽の動きを見せるなど決定機の数を増やす。

 そして後半10分、中野桂の右CKを唐山が競り合い、ファーへ抜けたボールを村上が右足ダイレクトでゴールに蹴り込む。これで3-0。15分には終始安定していた鈴木と半田に代えて右SB畑大雅(市立船橋高)とCB横川旦陽(湘南U-18)を投入。26分には唐山、武内に代えてFW杉浦力斗(興國高)と左MF 相良竜之介(鳥栖U-18)をピッチへ送り出す。

 GKヒルのファインセーブなどによって3点差を維持。田中、山内が切り替えの速い守備でボールを奪い返していた日本は、三戸のスペースへの動きや中野桂のラストパスなどからゴール前のシーンを量産する。

 ただし、フィニッシュの質を欠いていた日本は、35分に山内をMF成岡輝瑠(清水ユース)に代えたあとも追加点を奪えない。終盤はゴール前で数的優位を作りながらもシュートをGKに当ててしまうなど、3-0のまま試合終了。森山監督は「ハーフタイムで(選手同士の)アングルとかお互いのかかわりの中でコンビネーションのところを確認して、後半は面白かったけれどネットが揺れなかった。ネットを揺らせるところで揺らせずというのは、全く満足の行く結果ではない」と首を振っていた。

 前日のメキシコ戦も、相手の圧力のある守備を掻い潜ってゴール前のシーンを増やしたが、2点目を決めきることができなかった。守備ではほぼ相手にチャンスを作らせていなかったものの、消極的なバックパスが続いたところで奪われて追いつかれ、相手のパワープレーに屈する形で逆転負け。半田は「(試合を優勢に進めていたが)でも勝ったのはメキシコだったので、集中しないといけないところでもっとみんなで声をかけないといけないと思います。(また)もう少し相手を引っくり返したりできたらと思います」。この日はリスクを管理しながら無失点に抑えた一方、決定力の部分が引き続き課題となっている。

 森山監督はその打開策として、よりゴール前で2対1や3対1を作るくらいまでに質を上げること、そしてゴール前の回数を増やすことを求める。グループリーグで欧州王者・オランダとアメリカ、セネガルと対戦するU-17ワールドカップまであと3か月半。今回課題を実感している選手たちを中心に、今後合流する選手たちも共通意識を持って取り組み、世界での得点数向上を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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