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日本vsミャンマー 試合前日の公式会見要旨

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前日会見に出席した日本代表森保一監督

 カタールW杯2次予選初戦でミャンマー代表と対戦する日本代表森保一監督が9日、試合が行われるミャンマー・ヤンゴンのホテルで公式会見に出席した。

 以下、試合前日の森保一監督会見要旨

森保一監督
―予選に臨む心境はどうか。選手としてはW杯に出場できなかったが、監督としてチャレンジする立場となったが。
「選手時代にもW杯予選を戦わせていただいたが、だいぶ過去のことなので、記憶も薄れている部分はある。夢に向かっての戦いが始まるんだということで、一戦一戦、試合に臨んでいこうと考えている。監督としてカタールW杯に向けて、アジア予選に臨むことになるが、これまでの一戦一戦、代表として活動してきた日々の積み上げがあって明日の試合に臨むことになる。夢の大舞台であり大きな目標となる大会への予選であるが、一戦一戦勝利を目指して戦うこと、選手個人とチームがそこで成長して強くなることを積み上げてやっていければと考えている。選手にはプレッシャーがかかる予選になると思うが、思い切って、幸せな気持ちを持って楽しんでもらえればと思う」

―明日の試合に向けて、ミャンマーについて知っていることは。またこのグループの中でどこが強敵になるか。
「ミャンマーは育成年代でもW杯に出場し、アジアの中で力をつけているチーム。監督も外国人監督を招聘し、組織だったプレーができる手ごわいチームだと思っている。このグループの中でどこが強敵かは、どのチームと対戦しても難しい試合になるし、われわれも常に最善の準備をして、厳しい戦い、難しい戦いを覚悟して臨まないといけない相手だと思っている」

―FIFAランキングは日本が上位でミャンマーは下だが、明日のスタメンについて何かを言えれば。また久保建英(マジョルカ)の起用はあるか。
「今回の招集メンバーの中でキリンチャレンジ杯を戦ってきたが、活動の中でコンディションの良い選手を明日のスタメンに起用していきたいと思う。ただ今日の練習も終わっていないし、今日の練習を見て、久保の起用も含めて考えていきたい」

―ミャンマーに入ってから雨が降るなど、日本とは異なる環境にあるが、環境に合わせた戦術を準備しているか。
「われわれがやろうとする理想や、目標とするところに変わりはないが、理想と現実は使い分けていかないといけないと思っている。練習でも体験したが、スコールが降ってグラウンド状態が悪い中プレーしないといけない時に、どういうプレーをするか。現実を見て良い判断をして、相手を上回っていけるように戦ってほしいと思う。想定外のことが起きることもしっかり考えていかなければいけないと思うし、選手たちには現実の中で柔軟に臨機応変に適応してやってもらいたいし、現実は変えられないので、自分たちの力をしっかり発揮できるように、環境を受け止めながらプレーしてほしいと思う」

―前回の2次予選初戦はシンガポールに引き分けていたが、今回はどう迎えようとしているか。また岡崎慎司(マラガ)を招集しなかった理由は。
「われわれにとってあって欲しくない結果が起きるのもサッカー。前回のW杯予選でシンガポールに引き分けたが、選手たちが自分の経験値の中で今回のW杯予選では起きないように、以前の経験を活かしてより油断のない、スキのない戦いをイメージしてくれていると思っている。また岡崎のことだが、今回の招集メンバーを考えた時、コンディションが良くなかったので招集を見送った」

―「思い切って幸せを感じてプレーしてほしい」と言ったが、23人中半数ほどが初のW杯予選。そうした選手たちの成長をどう見ているか、またアジアの戦いを経てどういった成長を期待しているか。
「経験の浅い選手たちもたくさんいるが、その選手たちもこれまでの代表で経験してくれたことを自チームに持ち帰って、良いところを伸ばす、改善するところを改善するという努力をしてくれて、成長がうかがえたので招集してきた。これからも成長してほしい。また彼らにアジアで期待することは、厳しい戦いを経験することで試合に出る選手、出られない選手もいると思うが、全てが経験につながると思う。試合の空気感、試合に臨むまでの環境、経験のある選手たちがどういう振る舞いをしているかを学びながら成長してほしい。また若い選手だけでなく、全ての選手、スタッフがレベルアップしていかないといけない。アジアの舞台で確実に勝つため、世界の舞台で勝てるようにレベルアップしていくことが常に必要だと思う」

―ミャンマーはすでにモンゴルと試合をしているが、試合を見た感想は。またミャンマーの良かったところ、悪かったところは。多くのミャンマー人が5-0以上の差で感じているが、そのことについてどう思うか。
「もちろん試合を見た。攻撃力があるチームだなと思って見ていた。ボールを握りながら相手を崩すこともでき、カウンターから素早い攻撃をしかけることもでき、試合を支配しながらゲームを進めていたと思う。1失点はアンラッキーだった部分はあるが、多くのチャンスをつくって試合を進めていた。日本対ミャンマーについては、結果を予想するのは自由だし、理想的な試合展開、結果になればいい。ただミャンマーは力のあるチームだと思うし、アウェーで戦う難しさはあるので、難しい試合になることを覚悟しながら、われわれが持てる力を出せるように全力を尽くしたい」

(取材・文 竹内達也)

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