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“国体ウォッチャー”森田氏が選ぶ「国体で印象に残る活躍、将来性示した11傑」

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森田氏が「インパクトは大会No.1」と評した中学生MF大迫塁(鹿児島県/神村学園中)

 第74回国民体育大会 「いきいき茨城ゆめ国体」サッカー競技少年男子の部は10月3日に決勝が行われ、静岡県が8年ぶり21回目の優勝を飾りました。U-16年代の都道府県選抜チーム24チームが熱戦を繰り広げた国体少年男子の部。例年と同じく各地の国体ブロック予選に足を運び、本大会でも全日程を取材をした“国体ウォッチャー”森田将義氏に、同大会で印象的なプレーを見せた11人を紹介してもらいます。

森田将義氏「各地域の予選を勝ち抜いた24もの選抜チームが見られる国体は、代表クラスの選手から掘り出し物と言える逸材までチェックでき、その代のカラーが見える大会です。前年度のベスト8が全て早期敗退し、山口県が49年ぶり、香川県が初のベスト4入りを果たすなど波乱が相次いだ大会で印象に残った選手や、将来性を感じた選手をピックアップしました。これからU-18年代を賑わせる選手ばかりだと思うので、普段のリーグ戦などで是非プレーをチェックしてみてください」

以下、森田氏が選ぶ国体11傑

GK松原快晟(香川県/カマタマーレ讃岐U-15、中学3年)
「初戦から3試合連続でクリーンシートを続け、香川県初の4強入りに貢献した守護神。長所である精度の高い左足キックはもちろん、年上でも遠慮なく飛ばす強気かつ正確なコーチングでチームに貢献。準決勝敗退後は『来年も本国体に出て、ベスト4以上を目指したい』と雪辱を誓った」

DF菊地脩太(静岡県/清水エスパルスユース、1年)
「スラリとしたスタイルの良さが目を惹くCBだが、注目すべきは背後へのボールに対する処理だ。準々決勝の東京戦では速さで上回る相手FWに対し、『足の速さでは絶対に勝てないので予測で上回ってやるしかないと思っていた』と上手く先回りし、長所を上手く消していたことが印象的だった」

DFチェイス・アンリ(福島県/尚志高1年)
「初戦敗退で終わったが、残したインパクトの強さは大会でも屈指。187cmの高身長を活かした競り合いの強さに加え、対面する相手にかわされてもリーチの長さを活かしてピンチを防ぐなど高い身体能力を活かした守備を披露し、将来性を感じさせた」

DF諏訪間幸成(神奈川県/横浜F・マリノスユース、1年)
「全日本プロレスで活躍する父親譲りの肉体を活かした守備が光るCB。182cmの身長ながらも、身のこなしがスムーズで『背後へのボールへの対応やカバーリングはできる』と胸を張る。高校に入ってからはプレーの落ち着きが増し、ビルドアップの安定感が向上。更なる飛躍の予感が漂う」

DF西村岳(広島県/サンフレッチェ広島ユース、1年)
「本職はボランチの選手だが、長短のパスを巧みに使い分ける左足キックを買われ、3バックの中央でプレー。自陣でのパス回しで攻撃のリズムを作りつつ、両サイドへの大きな展開を入れてゲームをコントロール。苦しい時間帯に見せた落ち着いた声掛けも優勝チームに欠かせなかった」

MF藤原健介(静岡県/ジュビロ磐田U-18、1年)
「自身の長所として挙げる正確なキックで攻撃のリズムを作るとともに、セットプレーからゴールを量産した実力派のボランチ。上手さが目立つ選手ではあるが、セカンドボールの回収や相手ゴール前への飛び出しなど地味ながら汗をかく仕事での貢献度も高かった」

MF森本凜(広島県/瀬戸内高2年)
「走力を活かしたスペースへの飛び出しと高い位置からの守備でチームに活力を加えるアグレッシブなMF。瀬戸内高では右SBでの起用が増えているが、本職であるトップ下を任された今大会では2試合で先制点を奪い、チームに勢いをもたらした」

MF大迫塁(鹿児島県/神村学園中、中学3年)
「数少ない中学3年生の出場選手だが、残したインパクトは大会No.1。日本代表の柴崎岳に憧れる左利きの司令塔で巧みな動きでフリーとなってボールを引き出し、決定機を何本も生み出した。センスの高さは、大久保毅監督が『僕が見えている所じゃない所が見えている』と評するほど」

FW野澤零温(東京都/FC東京U-18、1年)
「一瞬の速さとゴール前での嗅覚に優れた”ザ・点取り屋”。『東京の10番なので色んな人に見られて期待されると思うので、期待に応えるために結果を示さなければならない』と意気込んだ今大会は前線からの守備でショートカウンターの急先鋒となりつつ、2試合で3ゴールを奪った」

FW河野孝汰(山口県/レノファ山口U-18、1年)
「すでにトップチームで2種登録されている実力は本物だ。『チームが苦しい時に自分がおさめて攻撃の時間を作るのが自分の役目』との言葉が示す通り、フィジカルの強さを活かしたボールキープが光る点取り屋。初戦の愛知県戦では冷静なフィニッシュワークで2得点をマークした」

FW千葉寛汰(静岡県/清水エスパルスユース1年)
「大会に入るまでは国体選抜での活動で点が獲れず苦しんできたが、いざ蓋を開けると初戦から4試合連続ゴール。通算8得点をマークし、得点王となった。村下和之監督が『彼の点を獲る感覚はずば抜けている』と称賛する働きで、山口国体以来8年ぶりとなる優勝に大きく貢献した」


執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。


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