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“7年間”をともにする仲間たち…東海学園大FW加藤大貴「まったく想像できない」

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先制点を奪った東海学園大FW加藤大貴

[12.11 インカレ1回戦 東北学院大0-3東海学園大 川口]

 高校時代から同じ時間を過ごしてきた。しかし、7年に渡った“長い旅”ももうすぐ終わりを迎える。東海学園大FW加藤大貴(4年=東海学園高)は「1試合でも多くやりたいですね」と答えた。

 試合を動かしたのは加藤の右足だった。前半35分、MF児玉駿斗(3年=中央学院高)のパスから抜け出したMF{{榎本啓吾(2年=千葉U-18)のシュートは相手選手にブロックされたものの、こぼれ球に加藤がいち早く反応。「自分の特長はゴール前の泥臭さ」と滑り込みながら右足で合わせ、豪快にネットを揺らした。

 しかし、この直後にアクシデントに見舞われる。相手選手と接触して右足親指を負傷。「相手の足が当たった。自分でバツを出そうかなと思った」ほどの痛みがあったが、「状況を見ながら前半だけでも」とピッチに立ち続けた。しかし、ハーフタイムにプレー続行不可能と判断され、MF小原基樹(2年=聖和学園高)との交代を余儀なくされた――。

 東海学園高から進学した加藤。今回のインカレに登録されたメンバーの中には、GK岡田寛太(4年=東海学園高)、DF神谷凱士(4年=東海学園高/川崎F内定)、FW神谷椋士(4年=東海学園高)と高校、大学生活をともにしてきた仲間がいる。7年もの間、同じ時間を過ごし、「一緒にいるのが当たり前」だったが、今大会が終われば、それぞれが新たな道を歩み始める。

「終わってからのことが、まったく想像できない。インカレが終われば、皆バラバラになるけど、まだ実感がない。最後なので、1試合でも多くやりたい」

 チームは3-0の勝利を収めて2回戦へと駒を進めたが、負傷の状況によって、加藤が今大会中に復帰できるかは現時点では不明。「親指を踏まれたようで、骨折じゃなければいいが…、その可能性もある。ヒビ程度なら本人は『やりたい』と言っていたが、骨折だとちょっと難しいかもしれない」。試合後、チームを率いる安原成泰監督が説明したように、中2日で行われる2回戦の出場は微妙かもしれない。本人は「まだ、分からないけど、可能性があれば準備を続けたい」と前だけを向いている。

(取材・文 折戸岳彦)
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