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滝川二の中盤で存在感放った大型ボランチ・松本「『コイツがおれば、勝てる』という選手に」

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滝川二高の大型ボランチ・MF松本祐満

[1.6 NB CUP決勝 東海大大阪仰星高 0-1 滝川二高 時之栖裾野G]

 優勝校・滝川二高(兵庫)でCB眞古大輔主将(2年)らとともに存在感を示したのが、MF松本祐満(2年)だ。CBの経験も持つ184cmの大型ボランチ。「自分はディフェンシブな面を求められていると思っている。自信を持って守備をしながらボールを散らしたりしたい」という松本は、決勝戦でも気の利く動きや球際の強さで相手ボールを奪い、セカンドボールを回収する部分でも貢献度は大きかった。

 本人が課題としている攻撃面でも、長身を活かしたキープでタメを作る部分やプレッシャーの中でパスを通すなど好プレーを見せていた。松本はニューバランスカップを通してサイドチェンジやパスの部分での成長を実感していたが、「攻撃に繋がるパスを増やしていかないといけない。守備の中でも求めているところがある。もっとセカンドボールを拾ってチームを楽にすること」と語り、攻守両面でよりレベルアップすることを誓っていた。

 神戸U-15出身。「滝二に来た目的は選手権」と言い切るように、全国高校選手権への出場を目指してきたが、1、2年生ではその目標を達成することができなかった。下級生時から出場機会を得ていた松本だが、これまでは納得の行くプレーができず。だが、「自分たちが引っ張って行く」「チームのためにやる」ということを一番に考え、身体を張ってプレーしている現在は、チームに貢献することができてきていると実感している。

 昨年のニューバランスカップ優勝チームである静岡学園高(静岡)は、開催中の全国高校選手権でベスト4進出。自分たちも1年後の選手権に出て日本一を勝ち取ることが目標だ。松本は「(予選敗退が)2年続いてしまったので、今年は絶対にないようにしないといけない。まずは全国に出ること、ここで獲れたのも自信になりましたし、日本一を目標にやっていきたいと思っています」と意気込んだ。

 目標とする存在は、「(自分と同じで)足は速くないけれど、技術でカバーしている」スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツ(バルセロナ)。ブスケツのように、「『コイツがおらな』という存在にならないと。『コイツがおれば、勝てる』という選手になりたい」と語る大型ボランチが、“裏選手権”王者・滝川二を全国で勝たせる存在になる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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