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“日本にはいないタイプ”のドリブラー、興國FW樺山はJ1王者・横浜FMで怖さ身につけて世界へ

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興國高の強力アタッカー、FW樺山諒乃介は21年シーズンからJ1王者・横浜F・マリノスへ加入することに

「日本の中では(高校2年生で進路を決めたのは)早いと思うんですけれども、海外見たらバルセロナとか強いチームの若手はもうチャンピオンズとかに出たりしているんで、そういうヤツラと戦っていくためには決断を早くして、そこでどんどん結果を出していくことが自分の一番の夢に近づけることだと思う」

 “関西のタレント軍団”興國高(大阪)で下級生時から10番を背負うFWは、世界を見据えている。U-16日本代表やU-17日本代表候補に選出された経歴などを持つFW樺山諒乃介(2年)は11日、J1王者の横浜F・マリノスからプロ入りすることが発表された。Jリーグを代表する強豪チームで怖さを身につけ、目標とする世界に羽ばたく意気込みだ。

 RIP ACE SC(大阪)から高校進学時には、大争奪戦となった逸材アタッカー。強烈な突破力を持つ樺山は、個で1人、2人とかわしてシュートも決めてしまう。国体大阪府選抜でも10番を背負った樺山は年代別日本代表にも選出。守備面の課題などが出たことでアジアや世界と戦うチャンスを掴むことはできていないものの、横浜FMは1年時から彼をマークし、他チームと競合する前に獲得を決めた。

 興國の内野智章監督は「日本にはいない重戦車タイプのドリブラー」と表現する。1月に行われた横浜FMの宮崎キャンプを内野監督も視察。「キャンプで見ても(Jリーガー相手に)当たり負けしないし、ドリブラーでありながら両足でパンチのあるシュートを打つことができる。両足でパス出せて運動量もある。戦術理解も高い。あまりいてないタイプやと思うんですよね」と絶賛する。

 同じタイミングで横浜FM加入が発表されたGK田川知樹(2年)、CB平井駿助(2年)と比較しても注目度はトップ。田川は「カバ(樺山)は今年1年、10番としてこのチームを引っ張ってきてもらって、何回もチームを勝たせてもらっていて、プロになるということは当たり前かなという感じで思っていました」と語っていたが、周囲からもJ1加入を求められる中でまずは期待に応えた。

 横浜FMではプロ1年目、早ければ今年からでもチャンスを掴んでいく考えだ。だがその目標が簡単なタスクではないことも理解している。「(横浜FMの選手は)上手いですね。同じポジションのマルコス・ジュニオール選手とか独特のテンポで流れを変えれるんで、そういうところだったり、中盤の選手もデカかったり、速かったりしても足元の技術がしっかりとしていて、(現時点では)自分がそんなに簡単に出られるレベルではないと思っています」。そして、横浜FMで出場するためになるべき姿を口にした。

 昨年のJリーグMVP、FW仲川輝人は目標の一人。「あの人はやっぱりボールを持った時とか、その前とか、おるだけで怖さがあるので、自分もそういう選手になっていかないといけない。マリノスの前線はブラジル人の選手含めてそういう選手が多いので、自分もそれくらいプロの世界で怖さを与えられる選手にならないとマリノスでは出られないと思っている」。すぐに追いつくことができなくても、先輩たちを超えるという強い意志を持ってチャレンジしていく。

 サポーターに見て欲しいところについては、「自分の良さはオフ・ザ・ピッチだったら関西人としてのコミュニケーションや人懐っこいところなので、全然気軽に声もかけてもらえれば自分も嬉しいです。(神奈川は)慣れない土地なので、そういうところではサポーターの皆さんに助けてもらいたいと思っているし、サッカーのところではまずは足元の技術とゴール前でのドリブルや相手に怖さを与えるところだったり、攻撃のところが自分の良さだと思っているので、自分がボールを持った時やゴール前にいる時は特に楽しみにしてもらえれば。自分も良いプレーで応えようと思っているので、そこは見て欲しいです」と語った。

 横浜FMの宮崎キャンプ(1月)では中盤でボールを受けることや、得意のドリブルでDF1枚を剥がすプレーでも手応え。徳島との練習試合でゴールも決めた。すでにJ相手でも実力を少しずつ証明しているFWが進路を早く決めたのは、自分の目指す将来から逆算し、横浜FMで活動する時間を少しでも増やして成長するため。J1王者の中で地道に努力を続け、プロのDFからも怖れられる選手になって夢へ近づく。 

(取材・文 吉田太郎)

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