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開催地決定3日前の「苦渋の決断」 女子W杯招致撤退にJFA田嶋会長「玉砕も含めて議論したが…」

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日本サッカー協会の田嶋幸三会長(オンライン会議アプリ『Zoom』のスクリーンショット)

 日本サッカー協会は22日、臨時理事会を開き、開催国として立候補している2023年女子ワールドカップ(W杯)の招致から撤退することを決定した。

 JFAの田嶋幸三会長は臨時理事会後のオンライン記者会見で「苦渋の決断だった」と険しい表情を見せ、「この数週間、私自身、決断を迷ったことは事実だが、情勢を鑑みた上での結論。ベストな選択と思い、全会一致で決定した」と説明した。

 2023年の女子W杯には日本のほか、南米初開催が懸かるコロンビア、共同開催を目指すオーストラリアとニュージーランドが立候補しており、25日に行われる国際サッカー連盟(FIFA)の理事会で開催地が決定する予定になっており、その3日前の撤退発表となった。FIFAが今月10日に発表した3候補の評価報告書で日本は5点満点中3.9点。オーストラリア・ニュージーランド共催の4.1点に次ぐ2位で、コロンビアは2.8点だった。

 立候補していたブラジルが今月8日に招致から撤退し、南米サッカー連盟の票がコロンビアに一本化。ASEANサッカー連盟がオーストラリア・ニュージーランド共催への支持を表明するなど、「票読み等が進んでいく中で非常に厳しい状況になった」と認める。そんな状況の変化の中でも田嶋会長が特に「潮目になった」と感じたのは東京五輪の1年延期だった。

 五輪のサッカー競技は女子の場合、男子と違って年齢制限がなく、フルメンバーで臨む世界大会となる。その五輪が2021年に東京で開催され、2年後の2023年に再び日本で女子W杯が開催されることに対し、「21年と23年という短い期間に女子の同じ(世界)大会を同じ国で開催することへのネガティブな意見が蔓延し始めた」という。

 開催地決定の3日前に撤退を決めたタイミングについては「最後まで玉砕することも含めて議論したが、仮に票が0票になるなどまったく支持されずに負けた場合、日本に対するネガティブなイメージ、インパクトは計り知れないものになる」と指摘。「趨勢が傾いた中でアジアが一つに固まることが大切で、次へのサポートにもつながると考えた」と強調した。

 田嶋会長自身の投票先については「投票ごとなので最後の最後まで分からない。オープンな投票になるので、しっかりとした判断をしないといけない」と前置きしたうえで、「今現在はアジアのソリダリティー(連帯)を大事にしたいと思って今回撤退した」と、オーストラリア・ニュージーランド共催を支持する考えを示唆。2027年以降の女子W杯招致に関しては「将来的には日本でW杯を開催しなければならないと思っているが、実際に27年なのか、31年なのか、35年なのかというところはしっかり議論していかないといけない」と話すにとどめた。

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