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[MOM683]中央大DF深澤大輝(4年)_東京Vも要望「CBにSBもアンカーも」

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.26 関東大学L1部第4節 立正大0-0中央大 龍ケ崎フィールド]

 中央大は開幕4試合目にして初めて無失点で試合を終えた。今季の主将で卒業後の東京ヴェルディ入団を内定させているDF深澤大輝(4年=東京Vユース)も「4試合目ということで体は戻ってきている。今日は久々にCBで試合に出たので、最後で足が止まってしまいましたが、無失点は良かったのかなと思います」とまずは安堵した。

 東京Vへの帰還は昨年10月に発表。大学3年生での決断になった。東京Vは小学3年生の時に親の勧めもあって受験したセレクションに合格してから、高校3年生までを過ごしたクラブ。「オファーを頂いた段階で、ほぼ迷いなく決めることが出来ました」。

 ただ“悔しさ”があったことも隠そうとはしない。ジュニアの頃からともにプレーし、中央大にも一緒に進学したMF大久保智明は、昨年夏の時点で複数クラブのオファーの中からJ1の浦和レッズへの入団を決めた。J1クラブからのオファーを待った方がいいのではないか――。ただそんな思いも古巣からのオファーは簡単に打ち消してくれた。「育ててもらったクラブに戻ってJ1に上げたいということをずっと意識していた。そこに貢献できれば一番うれしいと思っています」。

 ユース在籍時からトップチームの練習に参加する機会を得ていた。そこに当時、永井秀樹現チップチーム監督が現役選手として在籍していた。「一緒にプレーさせてもらった時によく褒めてもらった。自分のことをいいと言ってくれているというのを人づてでも聞いていました」。サッカースタイルに共感することも多く、「永井さんのサッカーを完成させたい」と目を輝かせる。

「ずっとCBを主にやってきていますが、クラブからはSBとアンカーもできるようにしておいてほしいと言われています。SBは去年のインカレからやり始めました。自分的には成長に繋がるポジションだと思っています。今年は関東リーグでもSBを経験できているので、幅を広げることができている。SBは両サイドやれるようにしておきたいと思います」

渡辺剛さん(現FC東京)や上島拓巳さん(現福岡)は僕が2年の時の4年生。渡辺さんは一緒にCBを組ませてもらったこともあったし、上島さんとはヘディングの練習やキックも上手いので一緒に研究したりしました。渡邊さんはJ1で活躍して、日本代表にまでなった。僕もそうなっていかないといけない。上島さんのようにJ2で経験を積んで来年はJ1に上がりたいと思います」

 主将として迎えた最終学年はコロナ禍で前例のないシーズンを戦うことになっている。感染拡大が危惧される中で、先日には同大運動部内で感染者が判明。幸いにもサッカー部員とは別棟の寮生だったが、感染防止のために湯船を使えなくなったりと不自由な生活が続けながら、状況が改善する日を待っている。

 サッカーが出来る環境があるだけでも感謝しなければいけない。「日本一の集団を目指している。今年は相手の出方によってやり方を変えることに挑戦している。中大らしさを前面に押し出して、結果にも内容にもこだわりたい」。主将としての奮闘は続く。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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