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大学経由でプロへ。東海大相模の165cmMF大山蓮が重心低いドリブル、好パスでスカウトにアピール

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MF大山蓮(東海大相模高)は重心の低いドリブルで存在感

 登録は身長165cm、55kgと小柄。だが、「小さくてもサッカーできるというは相模で教えてもらったので、そこに自信を持ってやれています」というMF大山蓮(東海大相模高)が、「高校生サッカー・大学合同トライアル-THE CHALLENGE- supported by 森永乳業」神奈川県会場1日目の紅白戦で猛アピールした。

 大山の重心の低いドリブルに対し、対戦したDFは明らかに苦戦していた。間合いがつかめないまま、ズルズルと押し下げられてしまうのだ。そして、大山は自分のリズムでボールを運び、ラストパスなどを配給。自身の1本目となった紅白戦2本目の30分間で1ゴール1アシストの活躍をして見せた。

 大山は重心の低いドリブルについて、「自分、小さいのでそこしかないというか。相手をなるべく見ながら素早くドリブルするというのと味方も合わせないといけないのでパスの出すタイミング(が重要)。重心低く、目線を上げることで相手に取られないので、そこは意識しています」と説明する。

 この日、主にオフェンシブハーフを務めた大山は、鋭いドリブルと周囲を活用する上手さも見せた。一方、課題という守備面でもDFライン近くまで戻ってインターセプト。攻守に渡って奮闘したMFは、「今回で自信は付きました。ここからさらに留まることなく成長していきたいです」と力を込める。

 東海大相模は昨年、インターハイに出場しているが、大山は登録外。その悔しさもエネルギーになっている。今年はトップ下で出番を勝ち取っているものの、公式戦中止が続いている状況だ。

 その中で今回の大学トライアルを迎えた。「こういう会場を整えてくれただけで僕的には感謝というのがあって、与えてくれたからにはその人たちにも感動してもらえるような、心に刺激を与えられるようなプレーを目指して、あとは自分の持ち味であるボールを持つところを意識して出し切ろうと思いました」とチャレンジし、アピール。大学経由でのプロ入りを目指す大山にとって貴重な1日となった。

 選手権に出場することも、大山の大きな目標だ。「(神奈川は)桐光(学園)、日藤(日大藤沢)と言われていると思うんですけれども、相模も負けていないというか、今年は凄く揃っていると思っているので、今年は桐光、日藤に負けたくないですし、相模には今年注目して欲しいですね」と微笑む。

 そして、高校生活残り半年へ向けて「コロナ期間で自粛期間が長かったんですけれども、その分仲間たちと今練習できているのが楽しいし、(有馬信二)監督も凄く僕たちのことを見てくれているので、監督やコーチにも恩返しできるように、今年の選手権に懸けて、全員が一つの目標に向かってやるのと楽しむだけです」と誓った。大学からの評価と選手権出場。小さな技巧派MFは、その両方を貪欲に求めていく。

(取材・文 吉田太郎)
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