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[関東Rookie League]敗戦から学び、反省した市立船橋が“市船らしさ”表現。桐光学園に逆転勝ち!

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市立船橋高は強豪対決で逆転勝ち。チームを牽引した(MF土岐泰斗

[9.6 関東Rookie LeagueAリーグ第2節 市立船橋高 3-2 桐光学園高 時之栖うさぎ島G] 

 6日、「2020 関東Rookie League」Aリーグ第2節で市立船橋高(千葉)と桐光学園高(神奈川)が激突。市立船橋が3-2で逆転勝ちした。

 ともに初戦で惜敗。連敗できない両校の戦いは前半21分、市立船橋のビルドアップの乱れを狙っていた桐光学園MF野頼駿介が1タッチでのループシュートで決めて先制する。

 だが、「市船のユニフォームを着ている以上、絶対にやらないといけないし、そういう覚悟を持ってピッチに立っているので全員で戦おうと後半に臨みました」(MF土岐泰斗)という市立船橋が、ボールと勝利への執念、決定力を表現して試合をひっくり返す。

 自身の強みについて「自分の強みはボールを持ってから1本のパスでチャンスもつくれてドリブルでゴールに向かって仕掛けていけるところ」と分析する土岐や前半から鋭い動きを続けていた左サイドの大我祥平、抜け出しとドリブルで相手ゴールを強襲するFW渡邉慎和ムセマがチャンスや得点シーンに絡む。

 後半1分、気持ちの込もったプレーを見せていたMF塙仁成のゴールで同点に追いつくと、12分にはPAへ抜け出した渡邉がGKの頭上を越すクロス。これを大我が押し込んで逆転に成功する。

 さらに24分には、左サイドの大我が中へ切れ込み、外へ開いた渡邉へラストパス。これを受けた渡邉がDF2人をかわしてからゴールを挙げた。前半に主導権を握っていた桐光学園は、ゴール前での守りに甘さが出て3失点。試合終了間際にFW菅江陸斗が1点を奪い返したものの、悔しい2連敗となった。

 選手権優勝5回、インターハイ優勝9回の名門・市立船橋にとってはAチームの試合同じく1年生チームにも負けて良い試合はない。自分たちで意地、プライドという言葉を発していても、ピッチで表現しなければ何も変わらないことを1年生たちは前日(対帝京三高)の逆転負けで痛感した。

 この日は球際で一歩踏み出す部分や競り負けない部分という部分で“市船らしさ”を示して逆転勝ち。指揮を執った木村直純部長は「踏ん張るところが出てきました。(普段チーム内では)2、3年生に引っ張られてきたことを自覚して、反省出来たことが今日の結果になった」と頷いた。

 Rookie Leagueの目標はもちろん優勝。土岐は「日頃の練習からもそうですけれども、試合前のアップからチームとして勝利へ向かって準備をしていく上で、その試合に懸ける思いは他のチームよりも強いと思っています。今回の勝利を良い方向に繋げて、優勝に向かっていきたいと思っています。(個人的には) 試合を自分がコントロールできることを目標にしていきたい」と誓った。強豪同士の戦いを経て、勝つために必要なことを改めて学んだ名門の1年生たち。より高い基準を自分たちに求めて成長し、白星を重ねて優勝、全国ルーキーリーグ交流大会出場を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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