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3年生中心に迫力のある戦い。6-0発進の関東一は「これからの関一のため」にも全国へ

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後半21分、関東一高はCB菅原涼太が頭で6点目のゴール

[10.10 選手権東京都Aブロック1回戦 本郷高 0-6 関東一高 駒沢2]
 
 10日、第99回全国高校サッカー選手権東京都Aブロック予選1回戦で3年ぶりの東京制覇を狙う関東一高と古豪・本郷高が対戦。関東一が6-0で快勝した。関東一は18日の2回戦で東京農大一高と戦う。

「3年生が仕事をしっかりとしてくれました」。雨中の難しい初戦を制した関東一の小野貴裕監督は試合後、真っ先に3年生たちを讃えた。まず自分たちの役割を理解し、ピッチで表現。加えて、伝統的に気が利く3年生が多いという関東一は、彼らが下級生をフォローしながら、チームの質と雰囲気を向上させている。

 1年時から公式戦を経験しているMF類家暁(3年)は現3年生について、「明るい学年と言いますか、ベンチからも声出してくれますし、イケイケになった時が自分たちの強みかなと思っています」と説明する。ベンチ含めてまとまり、元気も良い関東一は、雨中で迫力のあるサッカーを展開した。

 試合開始わずか29秒、関東一は早くも先制点を奪う。右SB鹿股翼(3年)のクロスがファーに流れ、最後は類家がGKの脇を抜く左足シュートで決めて1-0。素早いパスワークと個々の前を向く意識の高い関東一は、PAを個で攻略する注目エースFW笠井佳祐(3年)やFW宇山輝(3年)、類家らがゴールへ向かって次々と攻撃を繰り出していく。

 19分には、左サイドでのゲームメークと違いを生み出すパスが印象的な左SB肥田野蓮治(2年)から笠井へ縦パスが入る。素早く前を向いて仕掛けた笠井が、右足でファーサイドのゴールネットへ技ありのシュートを決めた。

 関東一は空中戦で強さを示すCB菅原涼太(3年)中心に相手をゴールに近づけない。また、攻撃の手を緩めない関東一は、その後も類家の豊富な運動量や右SB鹿股の攻撃参加などをアクセントに攻め続ける。そして36分、肥田野が左足で追加点。ポストやクロスバー、そして好反応を見せる本郷GK小坂大樹(2年)にシュートを阻まれるシーンもあったが、3-0で前半を折り返した。

 本郷は前線で身体を張るFW神山峻(2年)とFW小泉慎太朗(2年)の2トップにボールを集め、守備では対人で奮闘するCB両角将輝(2年)やゴール前で粘り強くカバーするCB山本佳賢(3年)中心に食い下がっていた。

 大雨の中、本郷の各選手が諦めずに身体を張り続けていたことで、関東一の最後の精度が狂ったことも確か。それでも、関東一は7分に類家のスルーパスから笠井が左足で加点すると、17分にはゴール前のこぼれ球を類家が詰めて突き放す。

 そして、27分には肥田野の左クロスを菅原がダイビングヘッドで決めて6-0。精度やポジショニングなど細かな課題もあった一方、肥田野やCB池田健人(2年)といった下級生や左SB弓氣田葵(3年)ら交代出場の選手も特長を発揮するなど、前向きな内容・結果の勝利だった。

 新型コロナウイルスの影響で、特に東京都の各チームは十分な準備ができている訳ではない。その中で関東一は「やれることをしっかりやるしかない」(小野監督)と一つ一つ練習、試合を重ねながら、チームを成熟させていく。「必ず全国へ」の思いも強い。

 関東一は15年から4年連続でインターハイへ出場し、16、17年度と2年連続で選手権にも出場。その経験を受け継いできた。現3年生も1年時にインターハイへ出場しているが、昨年は夏冬ともに全国へ届かず。今年選手権を逃すと、大舞台を経験した選手が全て卒業してしまう。

 それだけに、笠井は「3年目で何を残していくかと言ったら、全国を後輩たちに残していきたいと思っています」と語り、類家も「自分たちのためにというのもあるんですけれども、下の学年とかこれからの関一のためにも全国に行きたいと思っています」と力を込めた。自分たちのため、後輩たちのためにも、関東一は必ず全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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