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[MOM3276]鹿児島城西DF和田秋斗(3年)_堅守発揮し、完封。厳しさと明るさ併せ持つ“裏”のリーダー

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鹿児島城西高CB和田秋斗は完封勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 選手権鹿児島県予選準々決勝 鹿児島城西高 2-0 鹿児島実高 桷志田サッカー競技場]

 厳しい一面とムードメーカーとしての一面を併せ持つCBが、大一番での勝利に貢献した。鹿児島城西高は、伝統校・鹿児島実高を完封。前半は球際での強度が低く、相手にボールを動かされてしまっていたが、強度・運動量が増した後半は自由なパスワークを許さなかった。そして、ロングボールを元FWのCB和田秋斗(3年)とCB山下玲主将(3年)の両DF中心に封鎖。決定打を打たせなかった。

 前半は相手のFWに起点を作られていたが、和田は後半について「玲と一緒にコミュニケーションを取って後半はやれていたと思います」と頷く。山下が「和田は気合ですね」と説明するCBは、闘争心を表現しながらスピードと高さを発揮。潰しの部分や自信を持っている左足フィード、ビルドアップの部分でも貢献度は大きかった。

 新田祐輔監督は和田について、「(今日は)弾きましたね。気合も入って。裏のキャプテンです。めちゃくちゃ活動します。鼓舞して。でもハロウィンの時はお菓子買って来てみんなに配っていました。“ひょうきん”だけど助かっています」と評価する。

 厳しくて、“ひょうきん”。その和田は「ムードメーカーというか、そういう存在はチームに一人はいないといけないと思うので、わざとらしくでも良いのでそういうのは自分でも作っていこうと思っています」と盛り上げ役を自ら買って出ている。

 ハロウィンの際はチームメートやコーチングスタッフからの「何かやるだろう」の期待に応え、部員全員分のチョコレートを“自腹”で買ってきてプレゼント。チームがまとまり、盛り上がるために自分ができることを考え、それを実践している。この日は、チームが緩い雰囲気のまま試合を始めてしまったことを反省。準決勝、決勝はより雰囲気作りに気を遣い、万全の準備をしてピッチに立つつもりだ。

 神村学園高の連覇を今年、自分たちが止める。「3年間勝てていない中で先輩方のためにも勝たないといけないし、今の1、2年生も経験していない訳だから経験させたいのもある。(大会を運営してくれている)スタッフ、保護者の方々あっての大会だと思うので、感謝の気持ちを持ちながらあと2試合しっかり準備してやりたい」。鹿児島県選抜U-18にも名を連ねる実力派のCB。厳しさと明るさを持ってチームを支え、必ず鹿児島を突破する。

(取材・文 吉田太郎)
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