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[MOM3290]五條DF岸拓磨(3年)_後半AT5分。「もしかしたら」を信じて走り、劇的同点弾!

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後半アディショナルタイム5分、五條高DF岸拓磨が同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.7 選手権奈良県予選準決勝 五條高 1-1(PK6-5)生駒高 橿原公苑陸上競技場]

 後半アディショナルタイム、生駒高に先制ゴールを奪われたものの、残りわずかな時間で劇的な同点弾を決めた五條高。MF大石夢叶(2年)が左サイドからグラウンダーのパスを出すと、中央にいた五條の選手たちは触らず、右側へスルーした。そこに走り込んできていたのは、DF岸拓磨(3年)。「前の試合でも似たようなシーンがあったし、もしかしたら今日もあるかしれない、とは思っていた」という。

 その「もしかしたら」が現実となったチャンスを迎え、体勢を崩しながら叩き込んだのは、「もうどうにでもなれ! と思って、気合で振り抜いただけのシュート」。無我夢中で右足から放ったシュートは、ゴールネットに鋭く突き刺さった。

 去年の決勝で、五條が延長後半に決勝点を得て全国大会出場を決めたという体験も大きい。吉岡一也監督が「その経験から、最後まで諦めたらあかんということを本当にみんながよく理解している」と話していた通り、岸は「相手の勢いに押され、苦しい時間もあった」中で、強く信じていたのは「耐えたら絶対にチャンスは来る」ということだった。

 この準決勝では、残念ながら2度目、3度目のチャンスは巡ってこず、PK戦で決着をつけることになったが、“次の試合”というチャンスは得た。「決勝戦では、チームみんなで五條らしいドリブルを生かして点をとり、優勝したい」。

(取材・文 前田カオリ)
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