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黒田監督が青森山田史上「トップレベル」と認めるCB。浦和内定DF藤原優大が3度目の選手権へ

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名将・黒田剛監督も実力を認める青森山田高CB藤原優大主将

[11.8 選手権青森県予選決勝 青森山田高 3-0 八戸学院野辺地西高 カクヒログループアスレチックスタジアム]

 ともに日本代表のMF柴崎岳(現レガネス)とDF室屋成(現ハノーファー)をはじめ、約50人ものJリーガーを育てている青森山田高・黒田剛監督が「(青森山田の歴代で)トップレベルじゃない? CBの中でも」というほどの逸材。浦和内定のU-19日本代表候補CB藤原優大主将(3年)が決勝を無失点で終え、自身3度目となる選手権の舞台に立つ権利を獲得した。

 前半から青森山田がボールを握って攻める展開。八戸学院野辺地西高はカウンターを狙っていたが、青森山田はロングボールをともに前に強い藤原とCB秋元琉星(3年)が弾き返し、MF宇野禅斗(2年)がセカンドボールに拾って攻撃に繋げていた。

 藤原はカバーリングも安定。2-0となった後に危ないシーンもあったが、チームメートを引き締めながら責任感を持って守り抜き、勝利に貢献した。「選手権全国大会に出場できると決まって安心しています」。重圧の中で第一関門突破を果たし、試合後はまずホッとした表情を見せていた。

 目標は全国決勝の舞台に戻り、そこで白星を勝ち取ることだ。藤原は、1年時の選手権で初戦から流通経済大柏高(千葉)に3-1で勝った決勝まで全5試合に途中出場。大津高(熊本)との3回戦でゴールも決めている。当時はCBが充実していたこともあり、黒田監督はボランチとして経験を積ませたことを明かす。

「(将来)CBやらせるためにボランチから。彼は素直だし、人の話を聞けるのでそれが大きく成長した要因」と黒田監督。2年時はCBとしてプレミアリーグ制覇を経験し、選手権でも初戦から先制ヘッドを決めた決勝までの5試合全てで先発フル出場して全国準優勝している。

 指揮官は「後ろの全ての掃除をしてくれる。彼は1年生の時から経験してくれているので逆にやってもらわないと困る。冷静さも、キックの精度も出てきたし、得点も取れる。今年はキャプテンシー、統率力もついてきた。プロに行くことで自覚も出てきた。藤原に関しては弱点がないというくらいパーフェクトな選手かなと。だから、それが仇にならないように、過信にならないようにしなければいけない」と語る。

 今年はプレミアリーグEASTが開催されなかったため、関東の強豪チームと対戦することができなかった。この日は完封した一方、失点に直結してもおかしくないような守備の緩さがチームにあったことも確か。藤原という稀代のCBを擁している今年の青森山田だが、より隙をなくし、容易には“事故による失点”すら許さないくらいにチーム力を高めて選手権へ臨む。

 もちろん、藤原に慢心は見られない。昨年度の決勝(対静岡学園高)では2-1から自分のところを崩されて失点するという屈辱を味わっている。自分を戒め、より努力と成長を促したあの失点。「自分の失点シーンというのは何度も見返しましたし、やっぱりあの時の悔しさは今でも忘れないので。あの屈辱は自分の心の中に入れながらここまでやってきたので凄く自信もありますし、慢心にならないように、自信を持って乗り込めるようにしなければいけない。ここから1か月ちょっと、より気を引き締めて取り組んでいきたいなと思っています」と誓った。

 埼玉スタジアム2002は来季から加入する浦和のホームスタジアム。1年時に選手権日本一、2年時にはプレミアリーグファイナル優勝や選手権決勝での涙を経験している。今冬、そのピッチに再び立ち、歓喜を味合うことを目指してきた。

 来年以降のことを考える前にまずは今冬、埼スタで必ず青森山田を日本一へ導くこと。「本当に優勝だけしか見えていないので、それまでの道のりは苦しいと思うんですけれどもやっぱり決勝にたどり着くというのが今の一番の目標ですし、負けて下級生に『次、頑張れ』というのはもう去年経験しました。勝つことを僕たちは求めているし、本当に優勝することだけを考えてやっています」。決勝は21年1月11日の予定。自分に「縁があるな」と感じているという埼玉スタジアム2002のピッチに立ち、笑顔で高校サッカーを終える。

(取材・文 吉田太郎)
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