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[MOM3300]藤枝明誠MF賀茂大紀(3年)_守備特長のボランチが「不思議」な2戦連発。静岡MVP&得点王!

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後半13分、藤枝明誠高MF賀茂大紀が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.14 選手権静岡県予選決勝 東海大静岡翔洋高 0-3 藤枝明誠高 エコパ]

「自分は、本当は点を獲る選手ではなく、守備の部分でチームに貢献する選手」というボランチが準決勝・静岡学園高戦の2ゴールに続いて決勝でも先制ヘッド。3得点で得点王(他3人)に輝き、大会MVP、ベストイレブンにも選出された。

 藤枝明誠高のMF賀茂大紀(3年)はこの日、相手ボールを奪い、セカンドボールを回収。鋭いアプローチで中盤の守備を向上させていた。松本安司監督も「潰してくれる」と評するボランチは、貢献度高いプレー。そのMFが自身も驚く2戦連発だ。

 後半13分、藤枝明誠は右サイドやや後方でFKを獲得すると、MF横山良唯(3年)がストレート系のボールを蹴り込む。今週一週間トレーニングしてきたというセットプレー。「今日も来ると思った」という賀茂が走り込んで頭で合わせると、ボールはゴールネットに突き刺さった。

「とても2戦連発で決めることは本当に自分のサッカー人生の中でなくて、とても不思議な感覚」と賀茂。静岡県東部の長泉アミーゴスから静岡制覇、全国出場を目指して同県中西部の藤枝明誠へ進学したMFが大仕事をしてのけた。

 賀茂は後半21分、自陣でのインターセプトによって2点目の起点に。「そこは自分の強みなので、そういう場面を作り出して得点に繋がったことはとても価値のあるゴールだったと思います」。得点に繋がる守備をしたことについては、自身のゴール以上に誇らしげだった。

 MF中山碧主将(3年)が交代し、試合終盤はキャプテンマークも巻いて優勝。一つ夢を叶えた賀茂だが、これで満足することはない。この日のプレーについては運動量が足りなかったことを反省。優勝、3つの個人タイトルから切り替え、また成長を目指す。

 全国大会へ向けては「静岡から代表として出るので全国制覇を目標に、自分たちのサッカーを披露して勝ち進んでいきたい」。そのために泥臭く守備を続けて、“覚醒中”の得点力でもチームに貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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