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[MOM3304]履正社GK杉村斗磨(3年)_恐れず前へ、敢然と立ち向かう守護神

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履正社高GK杉村斗磨(3年)がゴールを守り切る

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.14 選手権大阪府予選決勝 金光大阪高 0-1 履正社高 ヤンマースタジアム長居]

 後半の立ち上がり、そして試合終盤には、金光大阪高の武器の一つであるロングスローの機会を多く与えた。

 苦しい時間帯も落ち着いて対応した履正社高GK杉村斗磨(3年)は、「相手はクロスやロングスローを入れてくるのはわかっていたので、今日までの練習で自分が前に出る・出ないの判断は試合でもきっちりできるよう、しっかり積み重ねてきていた」ことを自信に、苦しい時間帯も落ち着いて対応。相手にゴールを許さなかった。

「ロングスローでビビるのかビビらないのか、というところはとても重要な部分。杉村は、怖がらずに前へ出てよく対応してくれた。彼が恐れずに前へ出てくれることで、チーム全体としての精神の安定に繋がった」と平野直樹監督は、杉村の勇気を持ったプレーと判断を評価した。

 選手たちは、「準決勝ではみんなが緊張から固くなってしまっていたので、決勝ではそのようなことがないよう、自分たちが積み重ねてきたことを信じ、固くならずに臨もう」と話をしていたという。杉村は試合後、「後ろから見ていても、前半からみんながいつも通りできていると感じた。みんながしっかりと体を張って守備をしてくれているおかげで、自分もいつも通りのプレーができた」とチームメートへの感謝の気持ちを述べた。

 平野監督が「普段とは違う環境になるトーナメント戦では、ムダな失点がないよう守備することはとても大事」と話した通り、優勝するまでの4試合で失点したのは、選手たちが緊張から固くなっていた準決勝での2失点のみだった。

 杉本は、「自分たちは、全員守備・全員攻撃のチーム。さらに高いレベルでそれを表現できるよう磨き上げ、全国に行きたい」という。あと1か月強でさらに積み重ねた努力は、全国の舞台で光り輝く。

(取材・文 前田カオリ)
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