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東海大高輪台の188cmDF加藤、兄や松本内定FW横山を刺激に東京一のへディンガー、プロへ

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東海大高輪台高の大型DF加藤佑太郎

 東京で一番のヘディンガーへ、プロへ――。快足FW横山歩夢(3年)が松本入りする東海大高輪台高(東京)の新チームの注目選手は、大型DF加藤佑太郎(2年)だ。身長188cmの高さに加え、川島純一監督が「横山に付いて行ける」と説明するスピードの持ち主。横山に続くプロ入りを目指して残り1年をスタートしている。

 FRIENDLY時代は目立つ選手ではなかったという。東海大高輪台進学後もAチームにこそいたものの、レギュラーではなく、現在も潰しの部分などで課題がある。だが、身体的な強みに加え、技術・判断力を重視する東海大高輪台で一定レベルの技術を身に着けてきた。

 加えて、プロ入りへのアピールポイントとなるヘッドについては跳ぶタイミング、打点の部分を意識しながら向上中。練習試合ではセットプレーからのヘディングシュートもタイミングが合って来ているという。まだまだ絶対的な武器と言えるものではないが、川島監督からヘディングで「東京で一番になれ」と求められ、磨いて来た成果を徐々に発揮し始めている。

 本人は「プロは目指してきたところですし、新チームになって川島先生に『オマエはもっとヘディング磨いたり、メンタル強くすれば絶対にプロに行けるぞ』と声を掛けてもらったので、川島先生のその言葉を信じて自分はやっていくしかないと思っています」と覚悟を決めて、日々練習中。居残りで横山と1対1を重ねるなど精力的に自分を成長させようとしている。

 横山がプロ入りを決めたことで自身も可能性を感じるようになった。「今、高輪台はT2(東京都2部リーグ)ということであまりプロからの目はないかなと思っていたんですけれども、一個上の歩夢が目立ってプロに行くということで、プロへの道もあるんだなと身近で感じさせてもらった」。横山との対人トレーニングは少しでもプロに近づくためだ。

 加藤にはもう一人影響を受けている存在がいる。兄の加藤慎太郎(専修大3年)はU-19日本代表歴を持つ大型DF。以前は三菱養和SCユースで活躍した兄に「自分がいつも負けているという劣等感があった」という。だが、東海大高輪台で少しずつレベルアップしていることを実感。兄に負けたくないという思いで積み重ねてきたことは着実に力となっている。

 東海大高輪台は例年攻撃的なチームだが、来季は加藤やDF谷地田拓未(2年)、DF梅沢颯(2年)とDFラインに注目選手が並ぶ。加藤は「まず自分がプロになりたいというのも一つなんですけれどもこのチームを引っ張って行って、1年後に選手権という舞台で自分たちが全国というものを掴み取りにいかないといけないと思っているので、そのためにはもっと自分が成長しなければいけない。この1年間でもっと成長してこのチームを全国へ導きたい」。まずはこの冬でヘディングを徹底的に強化し、東京一と言えるまでレベルアップさせること。そしてチームとともに結果を残し、自身もチャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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