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選手権出場に貢献し、学業では学習院大合格。鹿島学園の仲間も認める“努力家”MF大浦の次の目標は「全国制覇」

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努力で文武両道を実現した鹿島学園高MF大浦力(11月取材)

 チームメートも認める“努力家”は、サッカーも、勉強面でも一つ目標を達成した。鹿島学園高(茨城)の大浦力(3年)は豊富な運動量でPAへ侵入する回数を増やし、決定的な仕事をするMFだ。選手権茨城県予選準決勝では先制ゴール。決勝は後半勝負というチーム方針によって後半20分頃からの出場だったが、限られた時間の中で走り続けて優勝の喜びを味わった。

 大阪府の八尾大正FCから、全国大会に出ることを目指して茨城の名門・鹿島学園へ進学。「ずっと試合出て来なくて、3年になってから試合に出させてもらって、正直スタンドで悔しい思いをしていたので、正直勝ちたいという気持ちで……。やっと勝てて、みんなで喜べたことが嬉しい」と喜んだ。

 ボランチでコンビを組むMF小西慶太郎(3年)は、大浦について、「練習終わったあととか、努力を凄くしていたのでその成果が凄く出ていると思います。(自分も努力しているが) 大浦には敵わないです」と絶賛する。とにかく、自主練で自分の技術力向上にチャンレンジ。その努力が選手権予選の活躍や全国出場に繋がった。

 大浦が全力で頑張ってきたのはサッカーだけではない。成績は入学時から常に「オール5」。成績は常に上位だという。そして、12月には指定校推薦で難関の学習院大に合格。サッカー強豪校での文武両道は簡単なことではなかったはずだが、「中学校の時から勉強とサッカーの両立はしていて、高校でも頑張ろうと思っていた」という大浦は自分で決めた努力を貫いてきた。

「2個上に一浪して(有名大学へ)進学した先輩がいたんですけれども、部屋に入ったら勉強していて。個人の気持ちが強ければ流されずという感じだったので。やっと(公式戦に)出れたのも良かったし、学習院に行けるのも自信になります」。鹿島学園は主力CB瀬口雄翔(3年)も学力テストで1位を取るほど。後輩たちに良い影響を与えている。

 将来、「人の役に立ちたい」という大浦は、まず選手権に集中する。「良い成績を残したいし、目標が全国制覇。忍穂井(大樹)コーチの代のベスト4を超えるということでやってきたので、一戦一戦しっかり勝って全国制覇したいと思います」。選手権予選優勝後の努力の成果も発揮し、鹿島学園の勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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