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[MOM3340]神村学園MF下川床勇斗(3年)_左SBが「脅威になれる」存在としてシャドー起用され、決勝点!

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後半33分、決勝点を喜ぶ神村学園高MF下川床勇斗(13番)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 選手権1回戦 前橋商高 1-2 神村学園高 ニッパ球]

 前回大会は左SBとして出場。今回の県予選も左SBを務めていた下川床勇斗(神村学園高3年)がシャドーの位置で先発し、決勝点を叩き出した。

 同点に追いついて迎えた後半33分、下川床はMF若水風飛(2年)の右クロスのこぼれ球に走り込むと、左足ダイレクトでゴールを破る。「右サイドからボールが来てフカさないことを意識して、体ごと流し込む感じでした」と下川床。殊勲の13番はベンチ方向へ走り出し、ガッツポーズでゴールを喜んだ。

 下川床は神村学園中時代にエース番号の14を背負っていたレフティー。1年生チームでは司令塔として存在感を放っていた選手だ。昨年からはそのビルドアップ能力の高さなどを評価され、左SBへコンバート。流れの中でボランチの位置に入ってボールに多く触れて攻撃を組み立てたり、攻撃参加からフィニッシュへ持ち込む部分などで力を発揮してきた。

 有村圭一郎監督は、注目MF大迫塁(1年)の隣に下川床を並べた理由について、「実際、大迫のところがマークにつくことも当然ありますし、もうひとり逆サイドからとなった時にシャドーで脅威になれるといったら下川床が一番脅威かなということで上げています」と説明する。

 脅威になることを期待された下川床は、「監督からは『点を取るために』と言われたので、それだけは意識してプレーしました」。その結果、値千金の決勝ゴール。「選手権の前の合宿とかで点が獲れていなかったので、選手権で点を獲りたいという気持ちがあったので、しかも決勝点だったのでとても嬉しかったです」と微笑んだ。

 下川床が2列目に入ることによって、中央のバリエーションも増加。主将のMF永吉飛翔(3年)は「下川床の足元は、チームの中でもトップクラスの方でありますし、シュートも上手くて、守備よりも攻撃のタイプの選手だと思ったので、その選手が前に行くことによって得点のバリエーションだったり、攻撃の厚みは出てきたんじゃないかと思います」と効果を語る。この日は中央の攻略に苦戦したものの、大迫へスルーパスを通すシーンやゴール前に潜り込んで決定的なシュートを放つシーンも。2回戦以降もチームの攻撃に厚みを加え、再びゴールを奪う。

(取材・文 吉田太郎)
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