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ラスト5分から2失点で逆転負け…27年ぶり出場の明桜、悲願の初勝利ならず「勝負の世界は厳しい」

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3得点を奪った明桜だったが…勝利には届かなかった(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校サッカー選手権1回戦 明桜3-4那覇西 フクアリ]

 悲願の初勝利が目前に迫っていた。しかし明桜高(秋田)は3-4で逆転負け。校名変更前の秋田経法大付高時代以来、27年ぶりの晴れ舞台だったが、4度目の出場でも初勝利には届かなかった。

 スタメン11人のうち7人が下級生。フレッシュなイレブンは前半から躍動した。前半20分にはMF田村仁志(2年)のミドル弾で先制。同26分にはFW田中将太(2年)のヘディングで2点差に広げる。

 同点に追い付かれてからはDF小野湖孝(3年)の右クロスをMF佐藤嵐(2年)が押し込んで勝ち越しに成功。しかし“若さ”からか、試合終了間際、後半35分からの2失点で試合をひっくり返されてしまった。

 明桜高は2018年にかつて国見高で小嶺忠敏監督の下で学び、J下部組織で経験を積んできた原美彦氏を監督に招へいして強化を進めてきた。「勝負の世界は厳しいもの。改めて勝負の厳しさを痛感させてもらいました」。原監督は秋田県のサッカーイメージを変えたことについては手ごたえをみせつつも、結果で答えることが出来なかった無念さをにじませる。

 ただし上述したように、下級生が貴重な経験を積んだ。来年度に楽しみが広がったことも事実としてある。主将MF鎌田太耀(3年)も「出ていた1、2年生なら来年、必ず戻ってきてくれると思う。後輩たちだったらやってくれる」と声を震わせながら、夢の続きを託した。
 
(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

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