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2021年も三笘イヤー!恩師も驚く得点力覚醒「出来過ぎ」の1年目から更なる飛躍へ

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MF三笘薫が強烈なインパクトを残したルーキーイヤーを戦い終えた

[1.1 天皇杯決勝 川崎F1-0G大阪 国立]

 ルーキーイヤーラストマッチもゴールで締めた。後半10分、FWレアンドロ・ダミアンからの縦パスで前を向いたFW三笘薫は、ドリブルでDF高尾瑠を振り切ると、前に出てきたGK東口順昭を外す浮き球シュートでゴール左隅を揺らした。

 ただチームシュート数は前半12-2、後半15-5、合計27対7ということを考えれば、よく1-0で収まったという試合だった。現役ラストマッチとなったMF中村憲剛を出場させる展開に持ち込めなかったこともあり、三笘は「タイトルは嬉しいけど、もっと楽に試合を進められたなというのは正直あります」と反省した。

 即戦力となることを誓って飛び込んだプロの世界で、自身でも「出来過ぎ」と振り返るほどの強烈なインパクトを残した。途中出場も多かったが、与えられた時間で違いを見せられることが三笘の何よりの武器。リーグ戦の得点は、ルーキーとしてJ1歴代最多タイの13得点を重ねた。

 またベストイレブン投票では全選手の最多得票となる238票を獲得。1年前はU-23日本代表でも当落線上で、常に「危機感がある」と話していた男が、A代表入りも期待される注目株へと急成長を遂げた。

 以前、大学の恩師である筑波大の小井土正亮監督を取材した際に、三笘の活躍について聞いたことがある。「あれくらい出来るだろうということに驚きはない」とする小井土監督をしても、ゴールゲッターとしての覚醒は予想外だったようで、「こんなに点が取れるんだなという驚きは正直あります」と素直な印象を語っていた。

 三笘は大学3年生の時にリーグで11得点を決めたことはあったが、最終学年は7得点。当時、多くの選手が「三笘はレベルが違う」と話していたが、結果としてはやはり物足りなさを印象として残していた。

 当時の小井土監督のコメントも「三笘がもう少しやってくれれば」と期待をかけるものが多かった。それだけに「自分の反省として、彼の良さを大学生のうちに引き出してあげられなかったことはあります。ただフロンターレさんだからこそ、引き出してもらっていると思う。チームメイトに感謝しないといけない。あとは表情をみても自信満々ですよね。そういうメンタル的な逞しさに成長を感じます」と愛弟子の活躍に頬を緩める。

 スポーツ界では古くから「2年目のジンクス」という有名な言葉がある。好きなようにプレーできた1年目と違い、デビューが鮮烈であればあるほど、相手の研究は進み、マークは厳しくなる。当然三笘には結果で上回ることが求められる。

 年が明けて2021年、サッカー界のシーズンラストゲームを締めくくったばかりだが、JリーグにACL、来季の戦いはすぐにやってくる。1年延期となった東京五輪での主力としての活躍を疑う者ももういない。「フロンターレでたくさんタイトルを獲ること。東京オリンピックも頑張っていきたい」。希望を胸に、目を輝かせる23歳ドリブラーが世界を相手に勝負する。
 
(取材・文 児玉幸洋)
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