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[MOM3408]立正大淞南MF三原弘稀(2年)_縦突破脅威の10番が2発!

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立正大淞南高MF三原弘稀は2得点の活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.13 中国高校新人大会1回戦 広島観音高 1-3 立正大淞南高]

 立正大淞南高(島根)の10番は、不満の出来だったという前半から存在感。「まず(DFの)背後を狙っている」という言葉通り、2度3度と鋭く抜け出してパンチのあるシュートを打ち込んでいた。

 前半、無得点に終わったものの、MF三原弘稀(2年=サンフレッチェくにびきFC出身)は仕掛けるたびに大きく前進し、シュートまで持ち込むような40分間。そして「後半、自分の持ち味を出そうとハーフタイムに思った」と語る10番はより縦突破とゴールを目指した後半に、2得点を奪い取った。

 まずは後半6分、三原は左サイドからアーリークロスを入れたあとに味方の攻撃をサポート。そしてPAのMF肥塚秀斗(1年)が粘って出したヒールパスを右足でゴールへ叩き込んだ。

「あそこでのヒールは練習で意識している部分なので、絶対にボールを置いてくれると信じて中に入って、思っていたところに来たので、あとは決めるだけだったので、良かったです」

 そして、2点目は相手の心を折るような得点だった。後半10分に広島観音高が同点ゴール。だが、再開直後に左サイドから仕掛けた三原がPKを獲得する。三原はそのPKを右足でゴール左へ蹴り込んだ。

「(追いつかれて)行かなきゃいけない、という時間帯であそこで仕掛けてファウルをもらえたというのは大きいですし、(PKを)もらった瞬間に自分が蹴ってやろうと思ったので、決められて良かったです」。相手に傾きかけた流れを三原はその突破とシュートで断ち切った。

 南健司監督が「めっちゃ速い。シュートのパンチ力もある」と評する三原は、1年時の中国高校総体で10番を背負うなど期待されてきたアタッカーだ。個性的な選手の多い立正大淞南で先発に定着することができずにいたが、最終学年となった今年はこれまでの経験と絶対の自信を持つスピードによって欠かせない存在となり、チームを勝たせる活躍をする意気込みだ。

 スルーパスに注目のMF井川真飛(2年)と左サイドから一気に背後へと抜け出す三原の“ホットライン”は、今後も対戦相手の脅威になりそう。FWキリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)を憧れの存在に挙げる三原は、チームの勝利のために何度も仕掛けて対戦相手の守りをこじ開ける。

(取材・文 吉田太郎)

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