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デビュー戦アシストの江坂任は遅れてきたプラチナ世代「努力してきてよかった」

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韓国戦に途中出場し、A代表デビューを果たしたMF江坂任

 日本代表初招集でA代表デビューを飾った25日の韓国戦(○3-0)で左CKからMF遠藤航の3点目をアシストしたMF江坂任(柏)は試合から一夜明け、「周りの選手に思い切って自分のプレーをやればいいと言ってもらえて、やりたいプレーを出せたと思う」と手応えを語った。

 後半開始からMF鎌田大地に代わってトップ下で途中出場し、生き生きとしたプレーを見せた。後半8分、右クロスのセカンドボールを右足ダイレクトでシュート。GKキム・スンギュに阻まれたこぼれ球をもう一度狙ったが、柏のチームメイトであるキム・スンギュに再び止められた。

 柏ではめったに蹴ることのないセットプレーのキッカーも任された。後半38分には江坂の左CKにファーサイドでフリーになった遠藤がヘディングシュート。前半27分に2-0として以降、スコアが止まっていた状況からダメ押しの3点目となるゴールをアシストした。

「特に狙いはなく、ゲーム中に中(の選手)との兼ね合いで得点シーンではファーを狙ったし、その1個前はニアに合わせた」。冷静に狙いどころを定め、精度の高いキックで勝利を決定づけた。

「自チームではセットプレーでは中に入ることが多くて、キッカーとしてはあまり蹴っていなかったけど、蹴れる自信はあった。アシストできたので良かった。キッカーを任されれば良いボールを蹴りたいと思う」

 MF柴崎岳、MF宇佐美貴史、FW武藤嘉紀、FW宮市亮らと同じ92年生まれのプラチナ世代。しかし、江坂自身は神戸弘陵高、流通経済大時代を含めて年代別代表の経験がなく、大学卒業後はJ2の群馬に入団し、そこから大宮、柏へとステップアップしていった苦労人だ。

「学生時代はそんなに有名でもなかったし、注目される選手でもなかった。プロになるのもギリギリ。努力してきてよかった」。言葉に実感を込めながら言い、「代表に選ばれてみんなからお祝いのメッセージが来てうれしかった。もっと頑張らないと、と思う」とさらに意欲を掻き立てた。

(取材・文 矢内由美子)

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