レアル・マドリー、バルセロナ、ユベントスの3クラブが8日、欧州スーパーリーグに関する共同声明を発表した。欧州サッカー連盟(UEFA)に対し、徹底抗戦の構えを見せている。

　UEFAは前日7日、欧州スーパーリーグ構想に加わった12クラブのうち、過ちを認めて謝罪したアーセナル、ミラン、チェルシー、アトレティコ・マドリー、インテル、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムの9クラブについて、今後もUEFA主催大会に参加することなどを承認した上で、経済的制裁を科すことを発表した。

　9クラブは欧州全域の子ども、ユース、草の根のサッカーのために、総額1500万ユーロ(約20億円)を寄付。また、UEFA主催大会で得る収入の5%を1シーズン分徴収され、これが再分配されるほか、将来的にUEFAが許可しない大会に参加しようとした場合は1億ユーロ(約132億円)、他の規約に違反した場合はその半分の罰金が科されることなどに同意した。

　さらにUEFAは欧州スーパーリーグからの撤退を拒否しているレアル、バルセロナ、ユベントスに関し、「適切と思われる、あらゆる措置を取る権利を有している。この問題は直ちに管轄のUEFA懲戒機関に委ねられる」と表明。一部報道ではUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)への出場禁止や高額な罰金などの処分の可能性が伝えられていた。

　レアル、バルセロナ、ユベントスはこれを受け、8日に「スーパーリーグ創設クラブはこれまで(そして現在も)プロジェクトを放棄するよう圧力や脅し、提示を受けている」とした上で「我々の友人でありスーパーリーグ構想の創設メンバーが昨日UEFAとの一定の約束を引き受けたあと支離滅裂な(また一貫性のない)立場を取っていることを遺憾に思う」とコメント。「UEFAから受け続けている容認できない圧力と脅威があろうとも​私たちは自分たちの歴史を尊重し、パートナーやファンへの責任、スポーツの経済的持続可能性、サッカーの利益のために、責任を持って行動し、解決策を模索する義務があるという主張を繰り返す」と宣言している。

　欧州スーパーリーグ構想を発表した際のさまざまな反発の声は「十分に認識している」としつつ、「これらの反応を引き起こした原因を振り返り、提案されたアプローチを可能な限り再考する必要がある」と、あくまでも計画を進めていくことを明言。「結論として我々はFIFA、UEFA、全てのサッカー関係者に対しスーパーリーグの発表以来、何度かしてきたように、耐え難い圧力をかけることなく、法の支配を尊重して、十分な敬意を持って議論することに対しての我々の責任と確かな意識を繰り返して主張する」と締めくくった。

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