beacon

日本代表キリンチャレンジ杯、W杯アジア2次予選メンバー発表 森保一監督・反町康治技術委員長オンライン会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

反町康治技術委員長、森保一監督

 日本サッカー協会(JFA)は20日、オンラインで記者会見を行い、5月下旬から6月中旬にかけて行われるカタールW杯アジア2次予選3試合とキリンチャレンジカップ2試合の日本代表メンバーを発表した。

 日本代表は5月28日にW杯2次予選・ミャンマー戦(フクアリ)、6月3日にキリンチャレンジ杯・ジャマイカ戦(札幌ド)、7日にW杯2次予選・タジキスタン戦(パナスタ)、11日にキリンチャレンジ杯・セルビア戦(ノエスタ)、15日にW杯2次予選・キルギス戦(パナスタ)をそれぞれ行う。

 メンバー発表会見では森保一監督、反町康治技術委員長が約30分間にわたって質疑に答えた。要旨は以下のとおり。

反町康治技術委員長
「ミャンマー戦、その後にキリンチャレンジ杯のジャマイカ戦、2次予選のタジキスタン戦、キリンチャレンジ杯のセルビア戦、最後にW杯2次予選のキルギス戦という形で、今回はかなり長い期間活動することになる。メンバーの構成を見ていただければわかると思うが、ミャンマー戦にはいわゆるインターナショナルマッチデーではない。少し難しい考え方にはなるが、日本で活躍するJリーグの選手を招集することはできないので、海外で活躍する選手を中心にこの一戦を戦う。その後、日本で活躍する選手を招集した形で合わせて活動する。われわれは2次予選でかなり良い立場にいるのは間違いない。ただミャンマー戦で勝ち点3を取って次に進むことを目指しており、そのために準備をしてきた。われわれもこの一戦にかける思いは強いし、選手もそういうつもりで集合してくれることになる。コロナ禍が続いている中で活動ができるが、携わっている方々、政府関係者の皆さん、スポーツ庁の皆さん、スポンサーの皆さん、JFAで折衝して下さっている関係者の皆さんの力でこうして試合ができる。われわれはそうした皆さんの気持ちをピッチで表現していきたいし、W杯最終予選に向けて良い強化をしていきたい」

森保一監督
「今回の日本代表の活動もコロナ禍で大変な中、活動させていただくことありがたく思っている。医療従事者の皆さんをはじめ、コロナと戦ってくださっている皆さんに感謝している。社会の機能を守るため、困難な状況の中で試合開催にご尽力してくださった全ての方々に感謝を申し上げたい。今回の活動ではまずは目の前の試合、ミャンマー戦に勝って2次予選突破を決める、そしてその後の試合で最終予選突破に向けてさらに力をつけるため、強化の試合になるよう最善を尽くして戦っていきたい。今回のミャンマー戦で最終予選突破を決めたいが、その後の予選2試合についても勝利を収めて最終予選に向かっていきたい。またキリンチャレンジ杯ではジャマイカ、セルビアという素晴らしいチームをコロナ禍の中で招待してもらい、素晴らしい機会を作っていただけた。チームの成長につながるよう、強化ができるよう、勝利にこだわりながら成長できる経験にできればと思っている。今回の活動の中でも応援してくださっている方々が笑顔になれるよう、選手たちが熱く戦う姿を見ていただき、夢や希望を持っていただき、元気や勇気といった日常生活の活力となるようなものを感じていただければと思っている。選手たちには一戦一戦、最善の準備をして、ベストを尽くしてもらえればと思っている」

——(森保監督へ)大事な試合だと思うが、この5試合でどのような振る舞いを期待しているか。
森保「当たり前のことだが、試合に向けて最善の準備をするということ。そして試合の中で個々の持っている力を100%出すとともに、チームで連係連動して組織力を最大限発揮することを実行してほしいと思っている。今回の対戦では、まずは対戦相手との戦いの中で、目の前の試合に全力で戦いながらも、自分たちが高い志を持ち、目標に向けて戦うところを試合の中で表現してもらいたいと思っている」

——(森保監督へ)ドイツでは出場機会のそう多くなく、さまざまなポジションを担っている遠藤渓太にどのようなことを期待しているか。
森保「ミャンマー戦に向けて海外組選手の招集をさせてもらっているのはメンバーリストを見てもらってわかると思う。通常はフィールド20人とGK3人だが、多めに招集させてもらった。ミャンマー戦で勝利するために現状招集できるベストな招集をさせていただいた。ミャンマー戦のあとはA代表の活動とU-24の活動に分かれる。わかりやすく言えば2チームに分かれ、『ワンチームツーカテゴリ』の活動をする中、ミャンマー戦に向けてのグループに入ってもらいながらトレーニングを積み、次の活動に向けて準備をしていくということで考えている。ドイツでの出場試合はすべて確認しているし、A代表のところではチャンスがあれば自分もミャンマー戦のピッチに立ちたいというところを見せてもらいながら、次に向かってチャンスをうかがってほしいと思っている。評価としては日本でプレーしていたときのドリブルのキレ、ゴールに向かう姿勢は彼の特長だと思うが、ドイツに行ってからは攻守両面でハードワークするところ、守備の強度を上げないといけないと思いながらプレーしていると思う。またゴールに向かうプレーも結果で評価されることを意識しながら、貪欲にしていると思う。残念ながら結果はなかなか得られておらず、出場できたりできなかったりという状況だが、構想外にはならず試合に向けて戦えているというのは、日々成長しながらプレーできていると監督を含めたチームの方々が評価しているのかなと見ている」

——(反町技術委員長、森保監督へ)セルビア戦を控えているが、対戦に至った経緯は。また対戦相手の印象は。
反町「EUROが開催される中、ヨーロッパのチームと1試合はしたいと交渉してきた。EUROに参加しない中で最も強豪のセルビアにスポットライトを当て、交渉してきた。セルビアは監督が変わって日本のことを熟知している監督さんということで話が早く進んだところがあると思っている。日本のストロング、ウィークなところをわかっている監督さんだと思うので、いい力試しになるし、拮抗した試合になると思うので楽しみにしている」

森保「ストイコビッチ監督とはJリーグでも対戦し、選手時代は華麗なプレーを覚えている。監督になってからも対戦したが、選手に美しさと勝利に向けて貪欲にタフに戦うところを求めていると思って対戦させていただいていた。今回はJリーグではなく日本代表として対戦できるし、ストイコビッチさんがセルビア代表として日本に帰ってきてくれる。再会はすごく嬉しいし、お互いが国を代表して戦えることを幸せに思っている。非常に力を持っているチームがセルビアだと思っている。その中でわれわれがしっかりと結果を出すことを考えて、世界的にもトップオブトップの選手がいるので、個々の局面で上回っていくことで、これからの成長につながるような感覚を得てもらいたい」

——(森保監督へ)短期間で5試合をできることはなかなかないが、初選出の選手はいない。強化のポイント、やってみたいポイントは。
森保「まずは日本代表の初選出選手はいないが、私が監督になってからの代表においては谷口ら新たに加わった選手もいる。選手全体、チーム全体に少しでも戦術の浸透ができるよう、ベースの部分の確認作業をしっかりやっていきたい。コンセプトの部分をどんな相手にもしっかりできるように、より高いレベルでピッチで実践してもらえるように、トレーニングから選手に要求して戦いに臨みたいと思っている。ミャンマー戦から約3週間の活動になる。3週間になると、なかなか集中を保つのも大変な期間になる。一戦一戦100%の集中を発揮してもらわないといけないと思っているので、ただトレーニングでやりたいことを詰め込むのではなく、よりフレッシュな状態でプレーできるように少しでも工夫しながら、練習やオフザピッチの時間を過ごせるように考えたい。コロナ禍では選手をフリーにしたり、リラックスできる環境を作れないという現実的はあるが、なんとか日々の疲れをとってリフレッシュして次に向かってもらえればと思っている。メンタル面で疲労感があったり、疲弊してしまうと、体が動かない、学べることも学べない。、吸収できることも吸収できず、怪我のリスクにもつながってしまうので、日々のリフレッシュも考えながら3週間の活動を進めていきたい」

——(森保監督へ)どのような工夫をしようと考えているか。
森保「選手を解放できるのはピッチ内だけだが、リフレッシュの場でもあるシャワーや風呂も感染対策を徹底した上でなんとかリラックスしてもらえるようにしていきたいと思う。選手個人のリフレッシュさせてあげられる環境を作るというのもそうだが、スタッフも選手とコミュニケーションを取りながら、問題になっていること、ストレスになっていることを選手たちから聞きながら、コミュニケーションを持って解消していきたい。選手同士もそうだが、スタッフとのつながりも考えながら活動していきたい」

——(反町技術委員長へ)浅野拓磨のリストには所属先の表記がないが、招集される時には所属が決まっているのか。また無所属で代表に選出することができるのか。
反町「私に答えられる範囲は狭いので、コメントするのは難しいところでもあるが、彼はいま日本におり、代表に備えてしっかりと準備をしている。報道にあるようなことも把握しているが、クラブマターの話。代表に欠かせない選手ということで選ばせてもらっている。集合した時にどうなっているかは私には分からない。代表活動に呼ばれてからはしっかりやっていくことを約束してもらうし、彼のパーソナリティーを考えれば当たり前のこととしてやってくれる。活躍してもらいたい選手の一人だと思っている」
●カタールW杯アジア2次予選特集ページ

TOP