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ロシア移籍で得点力開花、異国で長期リハビリも…MF橋本拳人「充実した1年間だった」

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オンライン取材に出席した日本代表MF橋本拳人

 日本代表MF橋本拳人(ロストフ)が合宿初日の24日、オンライン取材に応じ、ヨーロッパ挑戦1年目を振り返った。シーズン途中には長期離脱も経験したが、4-3-3のインサイドハーフという新境地で19試合に出場し、6ゴールを記録。「新しいポジションでチャレンジして、すごく成長できたと感じている」と手応えを語った。

 橋本は昨年夏、FC東京からロシア・ロストフに移籍。初先発となった第4節ウファ戦で移籍後初ゴールを記録すると、第11節アフマト・グロズヌイ戦までに5ゴールの固め取りを見せた。ところが、11月の日本代表オーストリア遠征直後に行われた第15節ルビン・カザン戦で膝を負傷。約4か月にわたる長期離脱を強いられた。

 コロナ禍の影響もあり、リハビリは滞在先のロシアで実施。「リハビリの仕方も、リハビリから試合に入っていくプロセスも日本とは大きく異なっていて、最初は戸惑った。コミュニケーションをうまく取れない中、落ち込んでいたというか、どうしたらいいんだろうということもあった」と苦労もあったという。

 それでも「とにかく自分自身でやれることを最大限にやって日々過ごしていたし、今まで培ってきたものを信じてリハビリに努めていた」と困難を克服。いまでは「濃いシーズンだったなと率直に思うし、いいことも悪いこともあったけど、総合して充実した1年間だった」と振り返れるほどになった。

 日本代表への合流は昨年11月のオーストリア遠征以来約半年ぶり。今年3月の活動ではブンデスリーガでデュエル勝利数1位に輝いたMF遠藤航(シュツットガルト)に加えて、ポルトガル挑戦で飛躍を果たしたMF守田英正(サンタ・クララ)も好プレーを見せ、ボランチの競争はさらに熾烈となっている。

 もっとも、橋本自身は「負けていられないよというところも見せたい。デュエルは自分の強みでもあるのでしっかり出していければ」とライバル視はしつつも、「代表という場所は常に競争がある場所。そこまで相手のことは意識せず、自分の持っているものを最大限発揮したい」と冷静だ。

 まず意識するのは「ボールを奪って、前線にいいパスを入れてチャンスをつくる。そして自分も機を見て中に入っていくというところを多く出したい。しっかり闘って、走って、チームのためにプレーするところを90分間出し続けないといけない」という日本代表のコンセプトの部分。橋本は「前回の活動では自分の良さをなかなか出せなかったので、チームのコンセプトを自分なりに表現して、100%の力を発揮してチームのためになりたい」と率直に意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
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