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今年は「撃ち合い上等」「取られても取り返す」の綾羽、水口の堅守こじ開けて滋賀決勝進出!

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後半13分、MF渡辺夢叶(10番)の先制点を喜ぶ綾羽高の選手たち

[6.3 インターハイ滋賀県予選準決勝 水口高 0-1 綾羽高 布引グリーンスタジアム]

 今年は攻撃の強みを持つ綾羽が決勝進出! 令和3年度全国高校総体(インターハイ)「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」サッカー競技(福井)滋賀県予選準決勝が3日に行われ、綾羽高が1-0で水口高に勝利。CB野々村鷹人(現松本)を擁した16年以来2回目のインターハイ出場へ前進した綾羽は、決勝で比叡山高と戦う。

「今年は堅守というよりも、『撃ち合い上等』と言いますか、取られたら取り返すやろ、と。例年のスタンスと違ってそこを打ち出しています」。岸本幸二監督は今年の綾羽について、そう説明する。準々決勝では野洲高に2点を先取されながらも4点を奪い返して逆転勝ち。守備への高い意識は今年も変わらないが、その上で、県リーグでゴール量産中のFW下新健助(3年)とエースMF渡辺夢叶(3年)、FW槙島明都(3年)の3人の攻撃力など強みを発揮しながら勝ち上がってきている。

 この日は風がとても強く、風上はDF背後へのボールがそのまま流れてしまうような状況。その中で指揮官は「選手が迷わないように」ベンチからの指示を最小限に留め、セカンドボールへの反応を速くすることと外から攻めることを徹底した。

 試合開始5分、10番MF岡蓮大(3年)の左足FKがクロスバーを叩くなど、序盤は風下の水口の攻撃に勢い。だが、綾羽はすぐにペースを握り返すと、ともに元々FWだという左の小向貴也(3年)と右の鹿取大雅(3年)の両WBの推進力を活用した崩しや、DF垣谷航汰(3年)のロングスローでゴール前のシーンを作り出す。

 だが、4強で唯一の公立勢・水口も184cmCB北川港(3年)とCB小谷知輝(3年)を中心に綾羽の攻撃を跳ね返し、岡を中心としたカウンター攻撃で対抗。だが、綾羽は後半、前からの守備で水口の縦パスの出どころを封じて見せる。

 そして、相手の動きを良く見て判断しながら攻撃を組み立てるMF川村洸大郎主将(3年)とMF西本悠亮(3年)が冷静にボールを動かして攻撃。後半12分に先制した。綾羽は西本が左へ開いた下新へパス。下新が中央へ折り返すと、走り込んだ渡辺が右足ダイレクトシュートをゴールへ突き刺した。

 その後も下新の強引なシュートなどで攻める綾羽に対し、水口も強い追い風を活かして反撃しようとする。だが、攻撃の精度を高めることができない。試合終了間際にはMF中野大志(3年)のロングボールにMF竹添光瑛主将(3年)が走り込むが、綾羽GK竹下星流(2年)がキャッチ。綾羽は得点こそ1点に終わったものの、両WBの積極的な攻め上がりなど攻撃的な試合運びで決勝への切符を勝ち取った。

 新型コロナウイルスの影響で県外遠征などができず、私学の綾羽も例年に比べて経験が少ないことは確か。それでも「野洲戦で2点差からひっくり返して『やれる』という自信もつけさせてもらったし、点も取れるという自信もつけさせてもらった」(岸本監督)。昨年開催されなかったインターハイ予選での成長をチームは実感している。

 冬へ向けては、より攻撃からの守備のスムーズさや跳ね返しの部分も身につけたいところ。それでも、岸本監督は「今の彼らの力は、今大会は十分出せている。大会の中で成長させてもらっている。やれることに感謝しながら、やれるなら1試合でも多く試合しようぜと言っています」と語る。2回目のインターハイ切符も全力で勝ち取りに行く。

 川村は「まずは自分たちがやることだけを徹底しながら、しっかり得点をしつつも、守備のところに意識を置いて、チーム全員で守備もして、攻撃もしてというところは心がけてやりたい」。やるべきことを徹底しながら、今年の強みを存分に発揮して決勝も勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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