[5.13 国際親善試合 日本女子 5-1 メキシコ女子 カンセキ]

　与えられた時間は19分。限られた時間の中で、なでしこジャパン(日本女子代表)FW遠藤純は、自らの存在価値を証明してみせた。

　後半26分にピッチに送り込まれると、3分後の同29分に魅せる。DF熊谷紗希が放り込んだロングボールをMF塩越柚歩がヘッドで落とすと、拾ったのが遠藤。相手が対応しようと距離を詰めてきたが、一気の加速で振り切ると、MF木下桃香の代表初ゴールをお膳立て。

「ベンチから見ていて、相手のフィジカルは強いと思っていた。体をぶつけ合うのではなく、相手との間合いを意識してクロスを上げられた」

　東京五輪メンバー発表前のラストマッチ。アシストという結果を手にしたが、勢いは止まらない。後半43分にはMF中島依美の浮き球のパスから最終ライン裏を突くと、トラップでボールを落ち着け、右足のシュートでゴールにねじ込んだ。

　嬉しい代表初ゴールに飛び出した力強いガッツポーズ。「ずっと点がほしくて試合に臨んでいて、なかなか決められなかった。あそこで決め切れたのはすごく嬉しかった」と素直に喜び。メンバー入りに大きなアピールにもつながり、「結果を残せて良かった」と白い歯を見せた。

(取材・文　折戸岳彦)

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