beacon

[MOM3555]日章学園DF片井野皐史(3年)_先発託された3年生CB、強い責任感と粘り強さで尚志完封

このエントリーをはてなブックマークに追加

日章学園高DF片井野皐史は先発起用に応える奮闘。前回3位の尚志高完封に大きく貢献した

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.16 インターハイ2回戦 日章学園高 0-0(PK5-4)尚志高 日東シンコースタジアム丸岡人工芝グラウンド南コート]

「今日は片井野が本当によくやってくれました。よく声も出してくれたし、チェイス・アンリ選手が上がってきたときもよくヘディングで競り合ってくれた。出し切ってくれたと思います」

 日章学園高(宮崎)を率いる原啓太監督はそう言って、守備陣の中央に入って奮戦したDF片井野皐史(3年=日章学園中出身)を、「軽いプレーをして怒ったこともあるのですが、今日はそんなこともなく、最後まで粘り強かった。大会を通して成長したところを見せてくれています」と称えた。

 プリンスリーグ九州での先発は1試合のみで、もともとレギュラーだったわけではない。ただ、2年生DF新穂海斗が負傷離脱する中で、CBのポジションを託された。ただ、高校年代での試合経験が豊富だったわけではないだけに、「最初は『自分にできるのかな』と不安だった」と率直に振り返る。

 だが、「やってみたら、『意外にやれるのかも』と……」と持ち前のスピードも活かしながら、全国のFWとも粘り強いディフェンスを展開してみせた。この日も前半は「ロングボール1本でやられてしまいそうになった場面もあった」と猛省しつつ、しかし同時に全国トップレベルの尚志高(福島)を相手にも自分のプレーが通用する手応えを得た様子だった。

 主将のFW木脇蓮苑(3年)は、そんな片井野について「2年生ばかりのディフェンス陣に代わって入ってくれた中で、強い責任感を持ってやってくれているので、ものすごく心強い」と信頼を置く。

 もっとも、本人は「ビルドアップのところには全く納得していない。繋ぐだけじゃなくて、ロングボールを入れたり、くさびのパスを付けたりといったところをもっと狙っていきたい」と、ここに満足せず、さらに質の高いプレーも意識する。この全国舞台での戦いを通じて、もう一段階上のレベルまで成長してみせるつもりだ。

(取材・文 川端暁彦)
●【特設】高校総体2021

TOP