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アフガン情勢はサッカー界にも影響…元女子代表主将「命が危険に晒されている」

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ハリダ・ポパル氏

 アフガニスタンの首都カブールが武装勢力タリバンによって占拠されたのを受け、同国のサッカー界も大きな危機に瀕しているようだ。インドメディア『アウトルック』などによると、同国サッカー協会(AFF)のある幹部はインドへの亡命を模索しているという。

 アフガニスタンサッカー協会では近年、女子サッカーの普及活動を実施。このことがタリバンの反発を招く危険性があるという。

 同メディアはかつてFIFA(国際サッカー連盟)の南中央アジア責任者を務め、現在はデリーサッカー協会長のシャジ・プラバカラン氏に取材。「過去7年間、アフガニスタン国内で女子サッカーの普及を行っていたため、協会役員は彼らの家族や生活への恐れが出てきている」と伝えている。

 またアフガニスタンサッカー協会では2019年、15年間にわたって会長を務めていたケラムウディン・カリム氏が女子選手に性的暴力を行っていたとして、FIFAによって永久追放の処分を下されていた。同氏は逮捕状が出されているにもかかわらず、現在も武装勢力の保護を受けて逃走中のままとなっている。

 当時、告発を行ったのは元同国女子代表キャプテンのハリダ・ポパル氏。同氏は2012年以降、デンマークに亡命しているが、「Girl Power Org」の発起人を務めるなどいまも女子選手を支援する活動を続けている。

 ポパル氏は国際通信社『AP』の取材に対し、告発後は「非常に多くの殺害予告を受けた」と明かし、「タリバンはわれわれの敵だと呼んできた」と指摘。その上で「私はアフガニスタンの女性に対し、黙って姿を消すように言いたい。彼らの命が危険にさらされている」と危機感を強調している。

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